第17回の「WWEの世界」は、WWEインターコンチネンタル(IC)王者中邑真輔(41)が臨む王者対決にスポットを当てる。21日(日本時間22日)、米ブルックリンで開催されるPPVサバイバー・シリーズ大会でWWE・US王者ダミアン・プリースト(39)とのノンタイトル戦を控える。今年最後のPPV大会というチャンスをステップに最高位シングル王座への道を切り開けるか-。
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現在はロウ-スマックダウンの2大ブランドによる全面対抗戦というカラーが全面に出ているサバイバー・シリーズ大会。スマックダウン所属となった17年に同大会に初出場した中邑は20年大会を除き、過去3大会に出場しているが、意外にも勝利がない。
17年は両ブランドの男子5対5エリミネーション戦に出場したが、最初の脱落者になった。18年はUS王者としてIC王者セス・ロリンズと対決して敗れた。NXT勢も加わる3ブランド対決となった19年はIC王者としてUS王者AJスタイルズ、NXT王者ロデリック・ストロングとの3WAY形式マッチに出場し、ストロングに敗れた。
出番のなかった20年大会を経て、今年はIC王者としてUS王者プリーストとの対決が決まった。中邑にとって2年ぶりとなるPPV大会での王者対決は仲間のリック・ブーグスがセコンドに入る。サバイバー・シリーズで初勝利を狙う絶好の機会と言える。IC王座はスマックダウン内、US王座はロウ内の2番目のシングル王座。最高位シングル王座の獲得を狙う中邑には、今回の王者対決勝利が現状打破の起爆剤となりそうだ。
96年アトランタ・オリンピック・レスリング男子フリースタイル100キロ級金メダリストでWWEヘビー級王座4度戴冠などを誇るレジェンド、カート・アングル(52)は、さらなる中邑の「覚醒」を期待している。自らのポットキャスト番組で、08年2月、新日本プロレスで中邑とIWGPヘビー級王座を懸けて激突した。中邑が保持した2代目と自らが持った3代目の同王座ベルトの統一戦で戦った当時を振り返り「中邑は素晴らしかった。かなり若かったが、才能にあふれていた。初対戦した時、彼には大きな未来があると分かった。WWEに入ったら大スターになると。今、彼はそれを実現しつつある」とした上で、こう言った。
「中邑はWWEのトップレスラーとして、もっと別の(高い)レベルにあるべき。偉大なレスラーであるだけでなく、面白さがある。カリスマ性も飛び抜けている。WWEでビッグなスーパースターになるはずなんだ」。
今年7月にIC王者獲得後、中邑によるテレビマッチの防衛戦は1度のみ。今回のPPV大会での王者対決は大きなアピールの場になる。21年に入って中邑はスマックダウンの最高位シングル王座を保持するWWEユニバーサル王者ローマン・レインズ(36)との対決を掲げてきた。現在は男子トーナメントのキング・オブ・ザ・リングを制した「キング」ウッズらとの抗争を繰り広げるレインズを振り向かせるパフォーマンスが求められる。
WWEレジェントのアングルによる熱いエールは、中邑にとって心強かったに違いない。サバイバー・シリーズという大会名通り、王座戦線の「生き残り」を懸けてUS王者プリーストと激突することになる。【藤中栄二】(ニッカンスポーツ・コム/連載「WWEの世界」)

