3月30日の大田区大会で中嶋勝彦を下し、史上最年少24歳10カ月で3冠ヘビー級王者となった安斉勇馬(24)が、メインイベントのチャンピオン・カーニバルBブロック公式戦30分一本勝負で斉藤ブラザーズの兄ジュンと対戦した。188センチ、105キロの安斉よりも大きい、193センチ、116キロのジュンのパワーに苦しんだ。

しかしジャンピング・ニーで流れを引き寄せると、15分18秒、今大会に合わせて考案してきた新技ギムレット(肩をまたぐ形で担ぎ上げた相手を後頭部からマットにたたきつける技)で3カウントを奪って白星発進した。

試合後「チャンピオン・カーニバル2024、初戦白星スタート。相手は世界タッグチャンピオンの斉藤ジュン。最高の滑り出しだろ。リング上で言った通り、俺はBブロックの相手だけに勝つとか考えてない。もちろんAブロックで戦えないやつらもいるけど、別の方法で勝つ。それ以外にも記録とか歴史とか時代とか、全部ひっくるめて俺が必ず勝ちます。このチャンピオン・カーニバル2024、俺だけを見ててください」と力強く宣言した。

ギムレットという新技について「意味は2通りあるので調べてください」とニヤリ。カクテルとしてのギムレットは、私立探偵フィリップ・マーロウが登場するレイモンド・チャンドラーのハードボイルド不朽の名作「長いお別れ」に登場する。そのためカクテルとしてのギムレットには「長いお別れ」や「遠い人を想う」などの意味がある。

一方、ギムレットには木に穴を開けるための木工ぎりという意味もある。木に穴をあけるきりのように鋭く、技を受けた相手とは「おさらば」するほど強烈な技ということだろうか。