プロボクシングWBC世界バンタム級1位ビンセント・アストロラビオ(27=フィリピン)が「パッキャオ金言」を生かし、世界奪取を狙う。
20日、東京・両国国技館で同級王者中谷潤人(26=M・T)に挑戦する。昨年5月、WBO世界同級王座決定戦でジェーソン・モロニー(オーストラリア)に判定負けして以来、自身2度目の世界戦。15日に都内のジムで練習を公開したアストロラビオは「準備は万端だ。一生懸命、やれることはやってきた」と静かに燃えた。
幼少時代からあこがれ続けてきたフィリピンの英雄、元世界6階級制覇王者マニー・パッキャオ(45)のプロモート傘下にある。チーフトレーナーもパッキャオを担当した経験のあるノノイ・ネリ氏が務める。アストロラビオは「パッキャオさんと同じ街に住み、9~10歳ぐらいからあこがれて練習をみにいっていた。私が小さい頃からの知り合い」と明かす。
これまでもパッキャオから「とにかく練習をしっかりやりなさい」「いつも集中していなさい」と気にかけてもらっていたという。アストロラビオは「今回の試合に向けてもパッキャオさんから言われたことはあるが、それは秘密。言えない。作戦かどうかも含め、試合まで楽しみにしておいて」と不敵な笑みを浮かべた。
約4カ月間、母国のダバオ市にあるMPボクシングジムなどで最終調整してきた。日本人パートナー2人らスパーリング相手を呼び、計180ラウンドを消化してきたという。ノノイ・ネリ・トレーナーは「アストロラビオはとにかくまじめに練習する。そして家族の父としての役割も務め、家族への愛も果たしている」と公私ともに絶賛した。
夫人と長女、長男のためにも必勝を誓うアストロラビオは「中谷選手も自分と同じように勝ちたいと思っているだろう。私は自分のためだけではなく、応援してくれる方々、家族、そして何より自分の国のために戦うつもりだ」と気合十分だった。【藤中栄二】

