<DDTプロレス:後楽園大会「WRESTLE PETER PAN 2025・DAY2」>31日◇東京・後楽園ホール
ダブルメインイベント1(第6試合)の「ドラマティック・ドリームマッチ60分一本勝負」で、新日本プロレス社長の棚橋弘至(48)と、DDTの“日本が誇るゲイプロレスの第一人者”男色ディーノ(48)が対戦。ディーノに負けじとお尻丸出しとなった棚橋が16分29秒、逆エビ固めでレフェリーストップ勝ちした。2人はこの試合を通じて何を感じたのだろうか。以下、試合後の主な一問一答。
<棚橋弘至>
-独特なスタイルを持つディーノ選手と戦ってどうでしたか
「熱量というのは、向ける方向だけの問題なんだよね。体を鍛えて、スクワットを何百回もやって、ブリッジ鍛えて、僕はその全力のエネルギーが新日本プロレスに向かってる。ディーノ選手は、ディーノ選手の全力がDDTに向かっている。それは本物になるよね。今日やってみて、ロックアップした時の力強さ、リストの取り方1つ、返しの受け身1つ、そういったところはさすがだったし、そして何よりもハートだよね。俺自身は今日のディーノさんとの試合でまた一つ進化しました。よし、本当に、気持ち感じました。あとは明日以降、会社に行って何て言われるか。覚悟決めて出社します」
-Tバックのアンダータイツは
「昨日、ドンキホーテに行ってきました。今日のためです。脱がなかったら脱がなかったっていいんですよ。いつもは黒の競泳用のがあるんですけど」
-今日、あえてディーノ選手の世界観で戦ったっていうのはどういう気持ちからですか
「僕ははレスラーとしていろいろな他団体に上がらせてもらって。全日本プロレスにも上がったし、DDTさんにも何度か上がってる中で、戦い方っていうのを学んだよね。ここで、それぞれの団体のファンが求めるもの。俺さ、団体問わずさ、プロレス好きな人はみんな仲間だと思ってるからさ。今日、DDTのファンの皆さんに喜んでもらえたなら、1月4日に引退しますけど、(かつて因縁もあった)DDTさんとの関係のすべての清算ができたんじゃないかと思います」
<男色ディーノ>
「これが夢に破れた男の姿ですよ。何だろうな、でも、すごい悔しいだけど、試合中に笑っちゃってたんだよね。初めての感覚すぎて分からない」
-棚橋選手がディーノ選手に寄せた戦いをしていた感じがありました
「分かんない。私を研究してきたのかなって。棚橋弘至は恐ろしいなって思ったよ。棚橋さんの姿を崩さず、私は全部持っていってやろうと思ってたんだけど、あの人の欲、そんなもんじゃなかったわ。私の分まで攻めてきて、持っていこうとしてた。たぶん、これが棚橋弘至の強さなんだろうなって。だから、ありていに言うと完敗なんだろうね。私はものすごく準備したつもりだったんだけど、棚橋弘至はそれを凌駕(りょうが)してた。たぶんそれは(試合が)決まってから1カ月用意してきた私と、ずーっと20何年間積み上げてきた棚橋弘至の分厚さの違いなんでしょう。でも私は、それでも私を積み上げていかなきゃいけない。次はない。けど、この悔しさを私は一生、背負って生きていく」
-戦いの中で何を受け取りましたか
「そんなもんないよ。ただ棚橋弘至の道と、私の道はどっちも間違ってないって。たぶん試合を通して会話をしたならば、それだったんじゃないかな。だから棚橋さんは最後、ああいう形で私をたたきのめしたんだと思う。それは間違ってないから、このやり方が。だから棚橋さんもやったんだと思う。自信持ってやってけって言われたような気がしました」
-棚橋選手が、ディーノ選手はプロレスの技術もしっかりしていたとおっしゃってました
「いや、それは勝者の余裕だな。(新日本の)野毛道場のおごりですよ、それは(笑い)。その面では私はかなうなんて思ってないから。ただ、違うところで、違う時間を積み上げてきたんだから。野毛道場で積み上げてきたものじゃなくて、私は場末のビアガーデンで積み上げてきたんだ。その事は誇りに思ってるし、どこにも負けるつもりはない。だから(棚橋の)その社交辞令は乗っちゃダメ」
-試合の最初に感極まっていましたが
「危なかったね。あの瞬間、私、もう一瞬ぶわーっと『もういいや』って思ったんですよ。もういいやって思ったけど『ディーノ!』って言ってくたから、期待してくれる人がいたから踏みとどまれた、リングの上に。それがひょっとしたら私がいままで積み上げてきたものの正体なのかもしれない。あそこで私を勝負の世界に踏みとどまらせてくれたのはあの声。間違いなく。もっていかれそうになってた、私は。ありがとう」
-最後に
「棚橋弘至がいなくなってもプロレスは続くし、私はまだ続ける。今日、棚橋さんといっぱい会話できたな。初めてちゃんと向き合うのに。言いたくないけど、よかった。ありがとうございました」

