東前頭3枚目の阿武咲(21=阿武松)が、小結玉鷲(32=片男波)を破った。頭で当たって下から押し込み、一瞬こらえられたところを左から出し投げ。相手はそのまま土俵外へ走り、送り出しの形となった。これで初日から両関脇の御嶽海、嘉風に続いて三役力士を撃破。「しっかり足を運べたので良かった。楽しんで相撲が取れていると思います」と振り返った。

 玉鷲は2日目の相撲で右足首をひねった。それでも休場は期待せず「出てくればいいなと思っていました」と阿武咲。迷いなく動き「強い人とやれるのは楽しいこと。より体が動く。ここで勝ったら会場が沸くんだろうなとか」と気持ちの強さを口にした。

 4日目は大関照ノ富士戦。「楽しみですよ」と静かに闘志を燃やしていた。