大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が、史上初めて理事解任を決議された。28日、東京・両国国技館で行われた日本相撲協会の臨時理事会で、役員待遇委員への2階級降格となる理事解任を、評議員会に諮ることが決まった。元横綱日馬富士関による弟子の貴ノ岩への暴行事件に際し、一連の対応などで責任を問われた。辞任の意思はなく、理事職を強制的に外される事態となった。それでも来年2月の役員候補選挙への出馬は可能。当選は確実で、解任の効力は小さい。来年1月4日の評議員会で正式に処分が決まる。

 ◆前回の役員候補選VTR 定員10人に対して11人が立候補し、高島親方(元関脇高望山)が落選した。貴乃花親方は9票を獲得して当選。貴乃花一門の親方衆は8人だが、一門の枠を超えて支持され、ほかの支持勢力に分配する余裕もあった。3月の理事長選には八角親方と貴乃花親方が立候補。2人を除く理事8人による多数決により、6対2で八角親方が圧勝。貴乃花支持は伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)と山響親方(元前頭巌雄)の2票にとどまった。