西幕下筆頭霧馬山(22=陸奥)が勝ち越しを決め、新十両を大きくたぐり寄せた。東幕下3枚目貴ノ富士(21=千賀ノ浦)を下手出し投げで下した。来場所で新十両となれば、陸奥部屋では08年初場所の霧ノ若以来となる。

第一声は「最高っす!」と、素直すぎるくらいに喜びを表した。取組後は大勢の報道陣に囲まれたが「早く帰って親方にあいさつをしたい」と、落ち着かない様子だった。

相撲経験がないままモンゴルから来日し、15年春場所に初土俵を踏んだ。関取昇進までは故郷に戻らないと、師匠の陸奥親方(元大関霧島)と約束をしていただけに「(取組の結果を知った)父親は泣いていると思う」と話し、いたずらっぽく笑った。