日本相撲協会は21日、大相撲名古屋場所(7月4日初日、ドルフィンズアリーナ)の新番付を発表した。名古屋場所は2年ぶりの開催で、地方場所は昨年3月の春場所(大阪)以来の本場所となる。

入幕力士は4人で、初めて幕内力士として土俵に立つ新入幕は、一山本(27=二所ノ関)。旧松ケ根部屋を含む二所ノ関部屋からは、11年九州場所の松鳳山以来の新入幕となった。北海道出身では19年初場所の矢後以来、戦後53人目で、中大からもその矢後以来、7人目の幕内力士となった。新弟子検査受検の年齢規定は23歳未満だが、16年9月に日本相撲協会は、相撲など各競技で実績のある者は理事会承認で、25歳未満まで受検可能と決定。この制度の適用第1号で入門し、当時23歳2カ月で17年初場所、初土俵を踏んだ。先場所は東十両8枚目で臨み10勝5敗。番付運も生かしての新入幕となった。

うれしい幕内復帰は屈指の業師・宇良(28=木瀬)だ。最高位は前頭4枚目で金星も1つある宇良だが、膝の大けがに泣いた。17年九州場所以来、21場所ぶりの返り入幕で、幕内から西序二段106枚目まで陥落後に幕内復帰を果たしたのは、戦後1位の番付下位からの復帰となった(2位は西序二段48枚目から復帰の照ノ富士)。

同じく再入幕の千代ノ皇(30=九重)は17年春場所以来、25場所ぶりの幕内復帰で、これは大飛、大善に並ぶ史上5位のスロー復帰(1位は里山の38場所)となった。昨年初場所優勝の徳勝龍(34=木瀬)は3場所ぶりの再入幕となった。

新十両は荒篤山(27=荒汐)。荒汐部屋からは、現師匠(元前頭蒼国来)が昨年3月26日に部屋継承後、初めての関取誕生。荒汐部屋としては19年春場所の若元春以来で、神奈川県からは18年九州場所の友風以来、戦後19人目の新十両となった。

再十両の魁勝(26=浅香山)は9場所ぶりの関取復帰。新型コロナウイルス感染対策ガイドラインに違反し、3場所休場処分の後、幕下で2場所連続7戦全勝優勝した阿炎(27=錣山)は4場所ぶりの十両復帰を果たし、矢後(26=尾車)も2場所ぶりの再十両となった。

大相撲名古屋場所は、7月2日の取組編成会議で初日と2日目の対戦相手が決定。4日の初日を迎える。