東前頭6枚目の宇良(29=木瀬)が、西前頭8枚目の翔猿(29=追手風)との対戦を感慨深く喜んだ。宇良は関西学院大、翔猿は日本大学の出身で同学年。入門は1場所違いだが、今回が初顔合わせだった。

立ち合いから互いに当たらず、ゆるりと立って距離を取り、頭をつけ合うレスリングのような展開。機を見て宇良がいなして押し倒しで勝った。相撲内容については「ちょっと分からないですね」「流れでした」「分からないですね」と質問をのらりくらりとかわし続けた。今後も対戦があるため、作戦を含めて手の内を明かすようなことはしなかった。

だが、かつては雲の上の存在だった相手と当たれたことについては、口が滑らかになった。新弟子として相撲教習所に通っていた時、将来は幕内で場内をわかせようと誓い合ったという。「それが実現できたのはうれしいですね。入門から時間がたちましたけど、対戦できたのはうれしかったですね」。

埼玉栄高で活躍していた岩崎(現在の翔猿)は、同年代の選手にとってあこがれだった。宇良は「自分は高校の時、全国大会とか出られる身じゃなかったんで、ずっと翔猿関の活躍を見ていて…。体も大きくないのに、すごいなと思って見ていました。その時のことを思うと、この土俵で戦えたことは勝ち負け関係なくうれしかったですね」と振り返った。

今回は宇良が勝ったが、2人の対戦は今後も続く。「勝負は結果なんで、今日はたまたまアレですけど、またこれからも頑張りたいですね」と健闘を誓っていた。

 

▽宇良との同学年対決に敗れた翔猿 何してくるか分からなかったので見ていった。勝ちたい気持ちが強すぎて攻めてなかった。(次は)もちろん勝ちたい。