日本相撲協会は夏場所初日の8日、東大相撲部出身の須山穂嵩(24=木瀬)が新弟子検査に合格したと発表した。国立大出身の力士としては5人目、東大出身初の力士誕生が正式に決まった。4月15日の新弟子検査を受けた須山は180センチ、104キロでパスし、内臓検査の結果を待っていた。この日合格が発表された他の7人とともに3日目から前相撲を取る。

埼玉・市立浦和高出身の須山は慶大進学後、1年の仮面浪人の末に東大文科三類に進んだ。そこで相撲と出合い「短い間にいろんな攻防があるのが面白い」とのめり込んだ。もっと相撲を究めたいーと思っていた矢先、新型コロナウイルスの影響で稽古が満足にできなかった。「もうちょっと強くなりたいなと思って、(相撲界に)入りました」と理由を語っていた。

東大入学当初は74キロしかなかったが、好物のスパイスカレーを食べるなどして30キロ増量。先月からは入門した木瀬部屋で先輩たちと寝食を共にし、今後の目標については「東大なので、『東大関』を目指していきたい」と力強く語っていた。

現在は東大文学部哲学科に在籍する4年生。今後約1年間は同部屋で生活しながら、東大に通うことになる。