大相撲を昨年7月の名古屋場所限りで引退した元磋牙司の磯部洋之氏(40=三島市出身)が7日、沼津市内で断髪式に臨んだ。関係者約400人が来場。高校時代を過ごした沼津学園(現飛龍)の杉山盛雄理事長(64)は「(相撲部から)大相撲への道筋をつくってくれた」と感謝し、まげにはさみを入れた。来場者1人1人が続き、最後に飛龍相撲部の栗原大介監督(45)が登壇。大銀杏(おおいちょう)を切り離した。

磯部氏は現役時代、慰問先などで子供たちから勇気をもらったことから、「人生につまずいた子どもたちを支援したい」と強調。地元で子どもらをサポートする「放課後デイサービス」を始める。来年4月の立ち上げを目指すという。17年間に及んだ相撲人生については、「つらいことばかりだったけど、大好きだったから熱中できた。体力が持てば、まだまだやりたかった」と振り返った。【倉橋徹也】

◆磯部洋之(いそべ・ひろゆき)1981年(昭56)12月21日、三島市生まれ。錦田小6年時に全国大会のわんぱく相撲で、沼津学園高では98年全国総体で優勝した。東洋大卒。04年入間川部屋入門。07年名古屋場所で幕下優勝。同年九州場所で新十両となり、「磯部」から「磋牙司」に改名。食い下がり、押し、投げを得意とし、最高番付は前頭9枚目。生涯戦歴467勝452敗21休(103場所)。幕内では33勝50敗7休(6場所)。身長165センチ、最高体重137キロ。