東前頭13枚目の琴勝峰が幕内で自己最多の11勝目をあげた。2年前に初場所で優勝した大栄翔と対戦。突き放しに耐え、左四つに組み止めて寄り切った。優勝争いもトップで千秋楽を迎える。

「1人大関」貴景勝は関脇豊昇龍を立ち合いではたき込み。3敗を守り、最後の1番に臨む。

3敗で並んでいた東前頭8枚目の阿武咲は、立ち合いで足が出ず、霧馬山の突き落としに敗れた。4敗に後退。霧馬山は三役で初めて2桁白星に乗せた。

新小結若元春は玉鷲を押し出し。弟の関脇若隆景も正代を寄り倒し、兄弟三役で同日勝ち越しを決めた。

朝乃山は初の十両優勝。全勝または1敗での優勝なら十両1場所通過、来場所での幕内の可能性も。


優勝争い

【3敗】貴景勝、琴勝峰


14日目の取組の模様を写真とコメントで振り返ります。 

大相撲初場所 全取組結果

<関連記事>

貴景勝、先に手をつく立ち合いで豊昇龍に完勝 3度目Vへ高校の後輩琴勝峰と千秋楽相星決戦

貴景勝と最終決戦に挑む琴勝峰へ八角理事長「今から緊張しても、どうしようもない」自然体の勧め

貴景勝-琴勝峰、千秋楽結びの一番3敗対決で優勝決定 貴景勝は2人の関脇との取組はなし

【若乃花の目】琴勝峰、V懸けた貴景勝戦は負けても得られるもの多く失うものなし 当たって前に

朝乃山初の十両優勝「1つでも恩返しができたら良いなと」富山商高の恩師、浦山英樹さんの命日に


十両


千代の国(10勝4敗)寄り倒し朝乃山(13勝1敗)

朝乃山、初の十両優勝 1敗死守し、2敗の金峰山敗れ決定 千秋楽勝利なら幕内復帰も

千代の国(右)と攻め合う朝乃山(撮影・鈴木正人)
千代の国(右)と攻め合う朝乃山(撮影・鈴木正人)
千代の国(左)を攻める朝乃山(撮影・狩俣裕三)
千代の国(左)を攻める朝乃山(撮影・狩俣裕三)
千代の国(左)を寄り倒しで破る朝乃山(撮影・狩俣裕三)
千代の国(左)を寄り倒しで破る朝乃山(撮影・狩俣裕三)
取組後の控えで立ち合いを反省したのか悔しそうな表情を見せる朝乃山(撮影・小沢裕)
取組後の控えで立ち合いを反省したのか悔しそうな表情を見せる朝乃山(撮影・小沢裕)

幕内


剣翔(7勝7敗)寄り切り金峰山(11勝3敗)
剣翔(手前)に寄り切りで敗れる金峰山(撮影・鈴木正人)
剣翔(手前)に寄り切りで敗れる金峰山(撮影・鈴木正人)

一山本(9勝5敗)押し出し東龍(9勝5敗)
東龍(右)を押し出しで破る一山本(撮影・鈴木正人)
東龍(右)を押し出しで破る一山本(撮影・鈴木正人)

琴恵光(7勝7敗)寄り切り平戸海(8勝6敗)
平戸海(右)は琴恵光を寄り切りで破る(撮影・小沢裕)
平戸海(右)は琴恵光を寄り切りで破る(撮影・小沢裕)

☆平戸海 とりあえず3連敗中だったので勝ち越してホッとしています。(取組は琴恵光の)力が強くて、頭をつけにいこうと思ったけど、その隙もなかった。熱戦に勝てたんで、あと1番勝てるように集中したい。


隆の勝(6勝8敗)寄り切り水戸龍(6勝8敗)
隆の勝(左)を寄り切りで破る水戸龍(撮影・鈴木正人)
隆の勝(左)を寄り切りで破る水戸龍(撮影・鈴木正人)

北勝富士(7勝7敗)はたき込み宝富士(8勝6敗)
北勝富士(左)をはたき込みで破る宝富士(撮影・狩俣裕三)
北勝富士(左)をはたき込みで破る宝富士(撮影・狩俣裕三)

☆宝富士 (3場所ぶり勝ち越しに)うれしいですね。やりづらい相手だったのでいろいろ考えていった。最後は引いてしまったが、勝ててよかった。(最近2場所は)稽古不足とけがをしたのが大きかった。今場所も新たに(右手小指を)けがしたので。毎場所、けがをしているので注意していきたい。あと1番いい形で締めくくって来場所につなげたい。


竜電(9勝5敗)寄り切り千代翔馬(5勝9敗)
竜電(右)は寄り切りで竜電を破る(撮影・小沢裕)
竜電(右)は寄り切りで竜電を破る(撮影・小沢裕)

碧山(8勝6敗)押し出し錦木(9勝5敗)
錦木(左)は碧山を押し出しで破る(撮影・小沢裕)
錦木(左)は碧山を押し出しで破る(撮影・小沢裕)

☆錦木 立ち合いから突き押しに負けず前に出られたのはよかった。今場所は足がよく出ているのでいいと思う。明日、最後なんで勝っても負けても思い切りいきたい。


錦富士(4勝10敗)押し出し王鵬(3勝11敗)
錦富士(下)を押し出しで破る王鵬(撮影・鈴木正人)
錦富士(下)を押し出しで破る王鵬(撮影・鈴木正人)

千代丸(3勝11敗)押し出し佐田の海(5勝9敗)
佐田の海(右)は千代丸を押し出しで破る(撮影・小沢裕)
佐田の海(右)は千代丸を押し出しで破る(撮影・小沢裕)

☆佐田の海 狙い通りの相撲がとれました。前に出ていけば引いてくるのは分かっていたんで、そこをついていきました。負け越した後も無駄な相撲はない。最後の1番もしっかり相撲をとりたい。


阿炎(7勝7敗)寄り切り遠藤(9勝5敗)
阿炎(中央)を寄り切りで破る遠藤(撮影・狩俣裕三)
阿炎(中央)を寄り切りで破る遠藤(撮影・狩俣裕三)

御嶽海(6勝8敗押し出し宇良(6勝8敗
宇良(左)を押し出しで破る御嶽海(撮影・狩俣裕三)
宇良(左)を押し出しで破る御嶽海(撮影・狩俣裕三)

翔猿(7勝7敗)送り出し(7勝7敗)
翔猿(右)は輝を送り出しで破る(撮影・小沢裕)
翔猿(右)は輝を送り出しで破る(撮影・小沢裕)

琴勝峰(11勝3敗)寄り切り大栄翔(9勝5敗)
大栄翔(後方)を寄り切りで破る琴勝峰(撮影・鈴木正人)
大栄翔(後方)を寄り切りで破る琴勝峰(撮影・鈴木正人)

☆琴勝峰 立ち合いから余計な力が入らず踏み込めた。その分、余力が、そこから流れに持っていける力を残していたので、それがよかったと思います。立ち合いのことだけ考えていきました。本当に余計な力が抜けている。そこだけだと思います。(優勝争いの先頭だが)まだ実感はない。最後の一番なので、後悔のないように取りたい。(優勝争いは)今日の取組も意識しなかった。分からないですけど、明日(千秋楽)は意識しちゃうかもしれないですけど、その時はその時で、しっかり気持ちをつくってやっていきたいです。一番にかける思いは変わらない。そこは変わらず、やっていきたいです。(朝稽古で師匠からは)「頭を下げすぎるなよ」とは、よく言われた。取組だけに集中できるようにやっていきたいです。


霧馬山(10勝4敗)突き落とし阿武咲(10勝4敗)
阿武咲(左)を突き落としで破る霧馬山(撮影・鈴木正人)
阿武咲(左)を突き落としで破る霧馬山(撮影・鈴木正人)

☆霧馬山 前に出たかったけど、少しあがっていて、前に出られなかった。中途半端な立ち合いをした。立ち合いは、しっかり当たろうと思っていた。よかったと思います。先場所は12日目に勝ち越してから、最後に3連敗。いい経験になった。明日、もう1日残っているので頑張りたい。

★阿武咲 本当に弱かっただけです。(緊張感)そのへんも含め、自分が弱かっただけです。相手がずれた時に足が止まってしまった。下から下からで中に入ってしっかり攻めるつもりだった。あと1番あるんで、思い切りやるだけです。


玉鷲(8勝6敗)押し出し若元春(8勝6敗)
玉鷲(右)を押し出しで破る若元春(撮影・狩俣裕三)
玉鷲(右)を押し出しで破る若元春(撮影・狩俣裕三)

☆若元春 (勝ち越しに)もう明日の取組を考えてますね。(玉鷲との一番で)立ち合いから左がのぞいたんでそこがよかった。小手に巻かれたけど反応できたので。(弟の若隆景も勝ち越しを決め)うれしい感じです。何か、気のきいたコメントはないですけど。新三役で臨んだ場所で、納得いかない相撲もあった。来場所に向けて修正しつつ頑張りたいと思います。


明生(4勝10敗)はたき込み妙義龍(5勝9敗)
明生(左)をはたき込みで破る妙義龍(撮影・鈴木正人)
明生(左)をはたき込みで破る妙義龍(撮影・鈴木正人)

翠富士(6勝8敗)突き出し琴ノ若(7勝7敗)
翠富士(左)を突き出しで破る琴ノ若(撮影・狩俣裕三)
翠富士(左)を突き出しで破る琴ノ若(撮影・狩俣裕三)

☆琴ノ若 思い切っていけたかなと思います。(小柄な翠富士相手に)自分から攻めて前に出ていければと思った。1日1日出し切ってやるだけ。明日もいい相撲を心がけて出し切りたい。いい相撲をとれるよう精進したい。


若隆景(8勝7敗)押し倒し正代(6勝8敗)
若隆景(右)は正代を押し倒しで破る(撮影・小沢裕)
若隆景(右)は正代を押し倒しで破る(撮影・小沢裕)
正代(右)を押し倒しでで破る若隆景(撮影・鈴木正人)
正代(右)を押し倒しでで破る若隆景(撮影・鈴木正人)

☆若隆景 下から我慢して攻められたのでよかったと思います。最後、食いそうになったので、しっかり押し出そうと思いました。(兄弟そろって勝ち越しは)よかったと思います。(千秋楽は)いつも通り、しっかり自分の相撲を取れるように一生懸命頑張りたいと思います。


豊昇龍はたき込み貴景勝
豊昇龍(右)の指が口に入りながらも、果敢に攻める貴景勝(撮影・狩俣裕三)
豊昇龍(右)の指が口に入りながらも、果敢に攻める貴景勝(撮影・狩俣裕三)
豊昇龍(手前)をはたき込みで破る貴景勝(撮影・狩俣裕三)
豊昇龍(手前)をはたき込みで破る貴景勝(撮影・狩俣裕三)
豊昇龍(左)をはたき込みで破る貴景勝(撮影・狩俣裕三)
豊昇龍(左)をはたき込みで破る貴景勝(撮影・狩俣裕三)