西幕下筆頭の川副(24=宮城野)が、上戸を寄り倒し4勝目を挙げた。

立ち合いで素早く右を差し、そのまま前に出続けた。昨年秋場所で幕下15枚目格付け出しでデビューしてから5場所連続で勝ち越し。十両昇進が濃厚となる1勝を手にし、「まだ(十両に)なれるか分からないですけど、筆頭での4番は上に上がるだけ。入ったからには幕内、三役、横綱を目指していますし、十両は1つの目標です」と実感を込めた。

場所前の4月上旬の稽古で左足首を痛めた。「骨折、脱臼、靱帯(じんたい)」と負傷の診断。手術はせず医師と相談しながら治療を続け、1カ月たってようやく歩けるようになった。「場所前は出れるかどうか瀬戸際だった」という中で、一番相撲で昇進を争う東筆頭の紫雷に敗戦。これが転機になった。「自分のスイッチが入り直す引き金になった」と振り返り、そこから3連勝。

勝ち越しを懸けた五番相撲で勇磨に敗れたが、引きずらなかった。この日の相撲については「あんなにうまく取れるとは思っていなかった」と会心の内容。勝ち越しを決めたが、満足せず残り一番も全力で取る。

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