大相撲初場所(来年1月14日初日、東京・両国国技館)で大関昇進が懸かる関脇琴ノ若(26=佐渡ケ嶽)が26日、両国国技館で行われた力士会出席後、報道陣の取材に応じた。

2場所前の秋場所は9勝、直前の九州場所は11勝。大関昇進目安とされる三役で3場所33勝には、初場所で13勝以上が必要だが、今年は6場所全て三役で勝ち越している。安定感を加味され、実際には昇進目安に届かなくても、昇進可能性は高いが「このしこ名で優勝するというのが、師匠への1つの恩返し」と、優勝を手土産に大関昇進を果たしたい胸の内を明かした。

琴ノ若は、祖父が元横綱琴桜、父が師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)というサラブレッドだ。大関に昇進すれば、生前に祖父と約束していた、祖父のしこ名を継ぐ予定。父のしこ名で優勝するには、大関昇進前しかチャンスがない中で、大関昇進&初優勝を同時に達成したい考えを、短い言葉の中に込めていた。

さらに「満足したことはないと思う。勝ち越しても、早く勝ち越せば、まだまだ先がある。辞めるまで(満足は)しないんじゃないですか」と、貪欲に上の番付を目指す決意も語った。前日26日は祖父の墓前を訪れた。「番付発表だったから」と、特に思いを伝えるなどしたわけではないという。初場所後には、優勝としこ名を継承することを、墓前に報告するつもりだ。

【初場所新番付】高安1年ぶりの三役、入幕は大量5人、碧山1場所で復帰/幕内十両昇降表