大関豊昇龍(24=立浪)が初場所14日目の27日、休場することが決まった。休場は昨年初場所以来4度目で、14日目に対戦の横綱照ノ富士(32=伊勢ケ浜)が不戦勝となった。

日本相撲協会に「右膝内側側副靱帯(じんたい)損傷で今後約1週間の加療を要する見込み」との診断書を提出した。

豊昇龍は場所前の稽古総見で倒れた際に俵に打ちつけた際に右膝を痛め、今場所は患部にサポーターを装着して臨んでいた。6日目から6連勝を飾るも、13日目に横綱昇進を目指す大関霧島(27=陸奥)の二枚蹴りに屈して3敗に後退。勝てば大関昇進後の初優勝に前進していたが目標は遠のき、取組後の支度部屋では取材を断り、「くそー」を連発して悔しさを隠さなかった。

報道陣の電話取材に応じた師匠の立浪親方(元小結旭豊)によると、13日目の霧島戦で痛めていた右膝の状態を悪化させた。「二枚蹴りを食らったときに、膝が内側に入った。朝起きた時に足がつけないほどだった。病院に行ってMRIを撮ったら、靱帯(じんたい)が伸びていた」と明かした。

患部に注射を打って歩けるほどまで回復したこともあって、本人からは翌日の千秋楽には出場する強い意思を示された。ただ、同親方は「力が出せない相撲を取ると相手にも、お客さんにも迷惑がかかる。私が無理をするなと止めた」と説明。大関になって初めての優勝に近づいていただけに残念がりながら、「次があるんで」と24歳の愛弟子を気遣った。