日本相撲協会は27日、エディオンアリーナ大阪で大相撲夏場所(5月12日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を開き、十両昇進力士4人を発表した。

再十両は1場所で復帰となった東幕下筆頭の千代丸(32=九重)で、西幕下13枚目の風賢央(24=押尾川)、西幕下2枚目の阿武剋(23=阿武松)、同4枚目の塚原改め栃大海(24=春日野)の3人は晴れて関取の座をつかんだ新十両だ。

さきの春場所で千代丸は4勝3敗、風賢央は7戦全勝で幕下優勝、阿武剋は5勝2敗、塚原は5勝2敗の成績を収めた。

風賢央(愛媛県西予市出身、本名・住木厳太)は、師匠の押尾川親方(元関脇豪風)と同じ中大から角界入り。22年春場所が初土俵で、しこ名が初めて番付に載った翌夏場所は6勝1敗で序ノ口優勝を果たした。7場所連続勝ち越しから、昨年名古屋場所で初めて幕下1ケタ(東6枚目)に上げた。ここから3場所連続で負け越したが、今年に入り初場所で5勝2敗、そしてこの春場所は幕下15枚目以内なら十両昇進確実な7戦全勝の成績を収め、関取の座をつかんだ。春場所で歴史的幕内優勝を果たした尊富士(24=伊勢ケ浜)や東前頭3枚目の王鵬(24=大嶽)らは同学年だ。

阿武剋(モンゴル・オブス県出身、本名・バトジャルガル・チョイジルスレン)は、15歳で来日し神奈川・旭丘高から日体大に進学。4年時に学生横綱のタイトルを取り、幕下15枚目格付け出しの資格を得た。阿武松部屋に入門し、興行ビザの取得を待って昨年九州場所、幕下15枚目格付け出しでデビュー。5勝2敗、6勝1敗と順調に番付を上げ、所要3場所で新十両の座をつかんだ。

塚原改め栃大海(埼玉県越谷市出身、本名・塚原隆明)は、中学横綱になるなど将来を嘱望され埼玉栄高に入学。同期生の王鵬や琴勝峰(24=佐渡ケ嶽)らと数々の団体優勝を経験した。春日野部屋入りし、同高3年時の17年九州場所で初土俵。翌18年初場所、春場所で序ノ口、序二段と連続優勝し順調にスタート。序ノ口から所要5場所で順調に幕下入りしたが、ここから足踏みし幕下で5年以上を要した。今場所は3勝2敗で迎えた6番相撲から連続で十両力士との対戦となったが、琴恵光と天空海を破り、ようやく念願だった関取の座を手にした。