先場所、14勝1敗で新十両優勝を果たした西十両筆頭の草野(23=伊勢ケ浜)が、初の幕内土俵での取組を白星で飾った。西前頭17枚目の朝紅龍に、右をねじ込むと、寄ってきた相手の推進力を利用し、右下手を引きつけ、左はきめて、体勢を入れ替えながらつり出した。
日大で学生横綱に輝き、幕下最下位格付け出しの初土俵から7場所目。ざんばら髪で臨んだ記念の土俵を、力強い内容で歓声を呼び起こした。今場所初白星で1勝1敗とした。
「目指していた土俵に初めて上がって、そこで勝てたのは、すごくうれしい。緊張も、いつもよりもしたけど、今日はどうしても勝ちたかった」と、喜びをかみしめながら話した。
取組後、東の花道を引き揚げる際には、伊勢ケ浜部屋付きの宮城野親方(元横綱白鵬)に出迎えられ、タッチも交わした。前日11日の初日は、十両土俵で東十両2枚目の英乃海に敗れていたが、同親方に「いつも通りやれ」と、実力さえ出し切れば、幕内土俵でも十二分に通用すると背中を押され、自信を持って臨んでいた。
「いつもよりも、人も入っているのが見えた」と、緊張しながらも、大観衆を前に力がわいてきた大物ぶりもかいま見せた。黒星発進も「幕下の時もあったので」と、意に介しておらず、巻き返して2場所連続の十両優勝を手みやげに、新入幕を目指していく。【高田文太】

