大相撲夏場所で2場所連続4度目の優勝を飾った大関大の里(24=二所ノ関)が、千秋楽から一夜明けた26日、茨城・阿見町の部屋で会見した。「4回目ということで、1回目の時よりも、徐々に慣れてはきましたけど、何回してもうれしい」と、声を弾ませた。
2場所連続で優勝した大関で、昇進を見送られた例はなく、28日の番付編成会議、臨時理事会を経て、正式に「第75代横綱 大の里」が誕生するのは確実だ。それでも横綱に昇進する実感は「本当に、全くないですね、今は」と話し、昇進伝達式の口上なども、全くの未定だという。
今場所を振り返り「手の使い方が完璧だった。右も左も」と自己分析した。得意の右差し、左おっつけ。さらに、それがかなわなかった時の対応を含め、納得のいく取組が多かったという。
一方で、初の全勝優勝が懸かっていた千秋楽では、横綱豊昇龍に上手ひねりで敗れ、14勝1敗に終わった悔しさもあった。「豊昇龍はどういう存在か」と問われると、思いを込めてたっぷりと話した。
大の里 先に横綱に昇進して、すごい考えさせられる部分もありますし。やっぱり自分が1番、本当に…。そうですね。こうやって、横綱に先に上がったということで、悔しさもありますし。横綱(豊昇龍)が、新横綱の伝達式をやっているのと、明治神宮で土俵入りしているというニュースを、僕は、1月場所が終わって新潟に少し息抜きで、かにや旅館(海洋高相撲部寮)の方に行っていたんですよ。そこで僕は、豊昇龍関のニュースを見ていて「自分は何をしているんだろう」と。すごい悔しい気持ちになって。明治神宮の土俵入りだったりを、普通ならここ(二所ノ関部屋)で見ているはずのニュースを、新潟で息抜きして、新潟で見ていて、すごい悔しかった。でも、すごい、それを今でも覚えているので。それが僕に火を付けたじゃないですけど、もう本当に、また、エンジンがかかったという瞬間を今でも覚えています。
-ライバル視する存在ですか?
大の里 ライバルというか本当に…。目標というか…。越えなければならない壁だと思っているので。またしっかりと。最後、負けてしまったので。また次に向けて頑張りたいと思います。
横綱昇進の正式発表を前にした喜びの気持ちよりも、豊昇龍への雪辱の思いの方が、語気を強めて語ったことが、悔しさの表れだ。次の名古屋場所(7月13日初日、IGアリーナ)から始まる、東西両横綱の「大豊時代」に向けて、熱い胸の内を明かし、打倒豊昇龍を期していた。【高田文太】

