16日に開票されたAKB48世界選抜総選挙で、初の1位に輝いたSKE48松井珠理奈(21)が17日、名古屋市内で一夜明け会見に出席した。今年は10回目の記念イヤーで、国内外の48グループが参加した国際的イベントになったが、松井は来年以降の継続、規模拡大を希望。「世界でやるべきだと思う」と、将来の海外開催も訴えた。

 初の頂点に立った松井の興奮は、一夜明けても冷めなかった。サングラスをかけ、大好きなプロレスラー、ケニー・オメガの帽子をかぶるなど、ご機嫌そのもの。開票まで三日三晩、不眠不休だったが、前夜は「ひつまぶしを食べました。栄養を取らなきゃ」と、ご褒美の名古屋グルメに舌鼓を打ったことを明かした。

 開票まで、試合前のボクサーのような日々を送っていた。ここ数日は、東京でテレビの生番組出演、名古屋で当日のコンサートのリハなど、多忙を極めた。「ファンの方が寝ないで投票してくれているのに、私が寝られないじゃないですか」。ファンとの共闘でつかんだ勝利を、あらためて強調した。

 10回目の総選挙で初めて「世界」の冠が付き、海外48グループの外国人メンバーが15人、初参戦した。出場人数は過去最多の339人。外国人は3人がランクインした。初の「世界女王」になった松井は、「来年、真の世界チャンピオンになります。世界で戦えるアイドルになりたい」と連覇を見据えた。

 真の女王になるため、提案したのは、イベント規模の拡大だ。「本当に世界チャンピオンを決めるなら、バンコクの子が1位だと思う」。選挙のアピールコメント動画の再生回数が1位だった、39位のBNK48チャープランを引き合いに出した。宗教行事を理由に、立候補を取りやめたインドネシアJKT48にも「もちろん(出て欲しい)。強いのは分かる。ツイッターのフォロワー数が(多くて)やばいし、みんなかわいい」と参加を呼び掛けた。

 過去10回、総選挙はもちろんすべてが日本国内だ。「(イベントを)世界でやるべきだと思います。世界にAKB48を広めたいなら、私たちが行かなきゃ。呼んじゃダメです」。SKE48の珠理奈から、世界のJURINAへ。48グループの新女王は、その視線を世界に向けた。【森本隆】