SKE48須田亜香里(28)が初センターを務める26枚目のシングル「ソーユートコあるよね?」が20年1月25日に発売される。

3期生としてデビューから10年。「ブスだけど神7」としてアイドル街道を走り続けてきた須田がこのほど、日刊スポーツの取材に応じ、初センターにかける思いを語った。そこには、決して表には見せない苦悩があった。また、同曲の振り付けをDA PUMPが務めることも明かした。

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-デビュー10年目の初センターです

須田 まだ信じていないです。世に映像が出るまでは油断できない!

-バラエティー思考が強すぎです

須田 全員に「センターです」って言ってる壮大なドッキリだと思っています(笑い)。去年10日間で4回くらいドッキリにかかったことがあって。それを経験してから「そんなおいしい話があるわけがない」となってる自分がいます。

-ファンの反応はどうですか

須田 みんな、すごく喜んでくれています。自分がセンターになることを喜んでくれる人って、そんなにいないだろうと思っていて、「須田のセンターはやだ!」とかなるかなと思ったけど、今のところそういう声は私の元には届いてなくて、それにビックリしています。私が聞く耳を持っていないだけかもしれませんけど(笑い)。SKE48のファンって、温かいなと思っています。

-今やSKE48の顔ですから

須田 この2年くらいでいろんな番組に出させていただくようになって「須田亜香里、知ってるよ」と言ってくれる人が増えたという手応えは感じているけど、SKE48側には私を使いたいというのは感じられなかったので(笑い)。「異物がいる」くらいの感じなんだろうなって、あまり自信がなかったんです。イヤミに聞こえてないかが心配なんですけど、本当に「いないほうがいいのかな」って思うことが多かったので…。

-でも、それによってSKE48の名前が広がっていることに間違いはないし、今回センターにも選ばれました

須田 知ってくれる人が増えればいいなと私が思っているだけの片思いだと思っていました。でも今回センターになったことで、そうではなかったかなと思えて、ちょっとうれしかったです。

-今回のセンターは今までの努力が評価されたということでは

須田 努力は当たり前ですから…。今回何が選ばれた要因かは分からないけど、須田が真ん中になることで、今までのSKE48になかった空気や新しく興味を持ってくれる人、離れていたけどまた戻ってくれる人もいるのかなみたいな感じで、意味があって選ばれたのかなって思っています。

-今だからこそ須田さんをセンターに立てたいと考えたのでは。「満を持して」だと思います

須田 確かに、数年前の自分だったらつぶれていたかも。不安のほうが勝っちゃって、センターを楽しむ気持ちを持てなかったと思います。でも今は、昔ほど1つのことでうじうじしなくなりました。何事も前向きに捉えられているので、今の自分が選ばれてうれしいです。

-そう思えるようになったきっかけは

須田 バラエティー番組に出させていただくようになってからです。以前は、自分を否定することでしか成長できないと思っていました。バラエティーはダメなところも周りの人が楽しく転がして、昇華させてくれる。その感覚がすごく新鮮で、本当に生きる希望をもらいました。「ダメなところがあるから私はダメ」ではなく、「ダメなところがあるからおもしろいと思ってくれる人もいるんだ」と思えたら、明るく生きられるようになりました。

-バラエティーに出て人間として成長できた

須田 そうですね。失敗もしたけど、その失敗も頑張り方でネタにできる世界なので、プラスに転換していく頑張り方をこの2、3年で身につけられたのかなって思います。

-今回の新曲「ソーユートコあるよね?」ですが、初めて聞いた時の印象は 

須田 なんか歌詞がすごく自分と重なっていて。私って周りにこう思われているんだろうなというのがたくさんあって、自己分析になりました。

-今回振り付けがDA PUMPのTOMOさん、U-YEAHさん、KENZOさん、DAICHIさんが担当したようですが

須田 そうなんです。感動しました! 「DA PUMPさんとコラボできたらいいのに」と思っていたし、口にしたこともあったので。去年、総選挙感謝祭のランクインメンバーコンサートで、「U.S.A.」を歌ったんです。「B」を付けて「BUSA」にして(笑い)。ブサイクとネタにされていたので。

-夢がかなった

須田 そうですね。あのころから少しずつDA PUMPさんとはお話しさせていただく機会があって、今回振り付けしてもらえると聞いて「マジ!?」ってなりました。メンバーもすごく喜んで、新鮮なかたちでテンションが上がるシングルはありがたいです。みなさんはツアーリハーサルの真っただ中なのに、時間をつくって来てくださって。そういうのも気持ちが引き締まりました。

-メーキング映像を見させていただきましたが、メンバーの表情が生き生きしていました

須田 ダンスが楽しかった。振り付けの時って、結構表情は死んでいることが多いんです。当日覚えるのが基本なので、時間がなくて「頭に入らない! どうしよう!」で、みんな顔が死にます(笑い)

-それが今回はみんな楽しそうだった

須田 そうなんです。苦しいはずの振り付けが、今回は楽しかった。最後に「君たちらしさを入れるのが1番大事」と言ってくれました。「踊るってそういうこと」「表現するってそういうこと」というのをプロの表現者に教わって、勉強になりました。振り付けが勉強になったのも初めてでした。

-今年もあとわずかですが、どんな1年でしたか

須田 どんな年かを振り返る間もなく怒濤(どとう)にすぎた気がします。部屋の掃除もできないまま今年が終わるんだろうなって。忙しいのは良いことですけど、部屋の掃除ができないまま新年を迎えるのは、日本人としてちょっと許せない部分もあります。そういうのを気にするので。忙しい中でも自分を見つめ直すのはすごく大事なので、1時間あったらカフェではなく、喫茶店で、コーヒーを飲みながらボーっと頭を無にしてリフレッシュしていました。あっ。リフレッシュするのが精いっぱいで、見つめ直せていなかったかもしれませんけど(笑い)

-最後にアイドルは何歳までやりますか

須田 決めていません! 柏木(由紀)さんが30歳までを宣言したので、二番煎じは嫌です(笑い)。実は私も以前「30歳までやります」と言っていたけど、柏木さんほど話題にならなかったし…。ここから私も30歳までと言ってもかっこ悪いですよね。だから気まぐれでやります。ファンの愛が深ければ深いほど頑張っちゃう!