長期化した昨年の米俳優組合と脚本家組合のWストライキが終結してから初となるハリウッドの本格的な賞として注目を集めたゴールデングローブ賞が、7日に米ビバリーヒルズで開催され、クリストファー・ノーラン監督の「オッペンハイマー」が5冠を達成しました。また、宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」が日本作品として初めてアニメ映画賞を受賞したことも話題になっています。
アカデミー賞の前哨戦とされるゴールデングローブ賞が発表されたことで、いよいよ今月23日に発表されるアカデミー賞ノミネーションに向けてハリウッドは盛り上がりを見せています。「君たちはどう生きるか」は長編アニメ賞ノミネートが確実視されていますし、国際映画賞でも日本代表の「パーフェクト・デイズ」が主要候補の一角を担うなど、今年は日本作品の躍進が期待されています。他にも全米で大ヒット中の「ゴジラ-1.0」もノミネートに絡むことが予想されており、日本作品が複数候補入りしそうです。
発表まで2週間ほどとなった現地から、今年のアカデミー賞ノミネート予想をお届けします。
■「オッペンハイマー」は最多ノミネートの可能性
主要部門を制すると目されているのは、ゴールデングローブ賞ドラマ部門の作品賞を受賞した「オッペンハイマー」。「原爆の父」と呼ばれた物理学者ロバート・オッペンハイマーの半生を描いた同作は、作品賞はもちろんノーラン監督の監督賞やオッペンハイマーを演じたキリアン・マーフィーの主演男優賞、ロバート・ダウニー・Jrの助演男優賞、脚色賞など複数部門で候補入りすることが期待されています。
■作品賞に「ゴジラ-1.0」が入るか?!
作品賞には、社会現象となったバービー人形を実写化した「バービー」やマーティン・スコセッシ監督とレオナルド・ディカプリオがタッグを組んだ「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」、鬼才ヨルゴス・ランティモス監督の「哀れなるものたち」、ブラッドリー・クーパーが監督、主演を務めた「マエストロ:その音楽と愛と」、トロント国際映画祭で最高賞となる観客賞を受賞した「アメリカン・フィクション」、アレクサンダー・ペイン監督の6年ぶりとなる新作「ホールドオーバーズ」のノミネートが確実視されています。そこに、14日に発表されるクリティックス・チョイス・アワード(放送映画批評家協会賞)の外国語映画部門にサプライズノミネートを果たした「ゴジラ-1.0」が滑り込むことができるのか注目されています。批評家から高い評価を受けている同作は、ハリウッドリポーター誌が選ぶ2023年の映画ベスト10に入るなどオスカー候補入りを期待する声が少なくないことから、大穴になる可能性もあります。
■監督賞最有力候補はノーラン監督、主演俳優部門ではディカプリオの候補入りにも期待
監督賞は、ノーラン監督がゴールデングローブ賞初受賞に続いて4度目の正直でオスカーを初受賞できるのかが注目されています。同部門には、ほかにスコセッシ監督、ランティモス監督、「バービー」のグレタ・ガーウィグ監督らがノミネートされると予想されています。
主演男優賞にはマーフィー、ディカプリオ、クーパーのほか、「アメリカン・フィクション」のジェフリー・ライト、「ホールドオーバーズ」のポール・ジアマッティのノミネートが期待されています。また、主演女優賞にはバービーを演じたマーゴット・ロビー、ゴールデングローブ賞を受賞した「哀れなるものたち」のエマ・ストーンと「キラー・オブ・ザ・フラワームーン」のリリー・グラッドストーンが候補入りすると予想されています。
日本からは、「ゴジラ-1.0」の視覚効果賞ノミネートが確実視されているほか、「君たちはどう生きるか」が長編アニメ賞のほか作曲賞でも候補入りとなるかが注目されています。
【千歳香奈子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「ハリウッド直送便」)





