大阪・関西万博の閉幕からまもなく3週間。世界各国の万博を訪れ、「万博おばあちゃん」として知られる愛知県瀬戸市の山田外美代さん(76)に海外から「ぜひ、来てほしい」とオファーが相次いでいます。

4月の開幕日から全184日、毎日、万博に通い、「皆勤賞」を達成した外美代さん。会期中は訪問日数よりも大事にしていたのがパビリオンのスタッフたちとの交流でした。

これまで万博は8カ国11会場を訪れてきましたが、今回はこれまで以上に世界の人々との交流は深めました。外国人スタッフから「グランマ」と声をかけられました。

「これほど人によくしてもらった万博はなかった。日本語で伝えることができたのが大きく、すごく深いコミュニケーションがとれた」

昨年12月に、夫鐘敏(かねとし)さん(75)と長男和弘さん(52)とともに会場近くの団地に一時移住し、毎日、通いました。会期中に発熱して、大学病院に駆け込んだときもありました。

団地の一室からは大屋根リングが見えます。

「大屋根リングを見ると、元気になった。万博に行きたいという意欲を後押ししてくれた」

会場での世界の人々との交流も元気の源でした。

「明日につなげる秘訣(ひけつ)は、約束は必ず守ること。どこの国の人でもいいので『明日、また会おうね』って、指切りしてから帰るようにしていた。パビリオンのスタッフに助けられ、毎日、通うことができた」

家族のサポートを受けながら、05年愛知万博、10年中国・上海万博、12年韓国・麗水万博に続き、大阪・関西万博で4度目の「皆勤賞」でした。

万博を楽しみ、帰宅してからの日課がありました。自作の「万博ノート」にその日の出会った人や、印象に残ったことを毎日、つづりました。「息子がノートに張ってくれた写真の横に名前を思い出しながら、丁寧に書きます。どうしても思い出せないときもありますよ(笑い)。そのときは息子に助けてもらいます」。

翌日に入場するまでに必ず、記入することを続けた「万博ノート」は3冊になり、こちらも「皆勤賞」でした。

世界の人々を交流を深めた万博おばあちゃん。和弘さんによると、閉幕後に「おばあちゃんに会いたい。エネルギーをもらいたいと、世界各国のパビリオンのスタッフから連絡をもらっています」。

通称「ヨヤクナシボーイズ&ガールズ」のスタッフが「予約なしですぐ入れる~♪」と歌いながら呼び込み、SNSでも大人気となった「インドネシアパビリオン」スタッフの女性スタッフから「万博おばあちゃんにぜひ、来てほしい」とのオファーがありました。

11月25日から家族でインドネシアに行き、約1週間自然や伝統に触れる予定です。万博おばあちゃんには1人1人との交流がレガシーです。「万博ロス? 万博が終わった気がしないですね」。万博おあばちゃんの交流は続きます。

【松浦隆司】(ニッカンスポーツ・コム/コラム「ナニワのベテラン走る~ミナミヘキタヘ」)