乃木坂46北野日奈子(25)が、今日8日発売のセカンド写真集「希望の方角」(白夜書房)への思いを語った。明るく無邪気なキャラクターで9年間グループを支え続けた功労者も、4月いっぱいで卒業予定。ファンへの感謝や、後輩へのエールも明かした。

卒業を発表した乃木坂46北野日奈子(撮影・鈴木みどり)
卒業を発表した乃木坂46北野日奈子(撮影・鈴木みどり)

18年12月発売の「空気の色」以来3年2カ月ぶりの写真集。鹿児島や栃木・那須などで撮影した。「事前に写真で見たらジャングルみたいな海で、『ここで水着?』って不安もあったんですけど、いざ行ったらいろいろなスポットがあってすごく良かったです」と笑った。「『25歳なのにこんなにはしゃぐんだ!?』みたいなページも、25歳らしいしっとりカットもあります」とアピールした。

「ここ2、3年も心が揺れ動くことが多くて、感情を安定させるために、周りを見ながら自分をセーブすることもありました。でも写真集の現場は私1人だし、ちょっとわがままになってみようって気持ちになれて、久々に自分らしさが出せたような気がします」

タイトル「希望の方角」については「希望を持って、自分でどうにかしていこうと思って」と説明。「ファンの方には『きいちゃんは希望の方角に進んでいくんだな』って思っていただきたいですし、うまくいかないことがあってもその先には希望があるって伝えたいです」と話した。

13年3月加入の2期生。9年間で、選抜とアンダー(選抜外)を何度も行き来した。「多分、人としてすごく強くなったと思います」。17年11月からは一時活動を休止したが、翌18年7月から本格復帰。グループに欠かせない人気メンバーの1人となった。「どんな逆境にいても、自分らしく、人に感謝をしながらステージに立ち続けるのがアイドルだと思うので、それは何とかできたのかな、って思います」と振り返った。

セカンド写真集「希望の方角」を出す乃木坂46北野日奈子(撮影・鈴木みどり)
セカンド写真集「希望の方角」を出す乃木坂46北野日奈子(撮影・鈴木みどり)

時には人前でも大はしゃぎするような明るさは、控えめなメンバーが多い乃木坂46の中で貴重な存在だった。「もう少し(キャラを)作って、クールぶればよかった、と思うこともありますよ(笑い)。ありのままでした。だから、楽しい時もうれしい時も伝わりやすかったと思います」とほほ笑んだ。

グループに残るメンバーたちに向けてエールも送った。「選抜もそうですけど、アンダーメンバーの子たちも、乃木坂でかなえたい夢を隠さず、自分のファンの方に向けて伝えることが大事だよ、って言いたいです」。ファンへの感謝もかみしめた。「自分のファンの方は自分の味方でしかないから。その力って、想像するよりもすごくあるんですよ。だから、言ったもん勝ちだ、くらいの気持ちでいいと思う」と伝えた。

「正直、先輩たちとは打ち解けるまで時間がかかったけど、その分、心が通い合った瞬間のことは今でも思い出します。本当に先輩たちの後輩でよかったし、1期生が作ってくれた乃木坂に出会えてよかった。後輩に対しても、最初はうらやましかったけど、今ではすごくかわいい後輩たちがいっぱいいると思えています。みんなと同じグループにいられることに誇りを持って、感謝しながら4月まで過ごしたいです」

唯一無二の「強さ」を胸に、9年間のアイドル活動を締めくくる。【取材・構成=横山慧】

◆北野日奈子(きたの・ひなこ)1996年(平8)7月17日、北海道生まれ、千葉県育ち。愛称「きいちゃん」。14年4月「気づいたら片想い」で初選抜入り。158センチ。血液型O。