放送作家鈴木おさむ氏(45)の映画初監督作品「ラブ×ドック」(5月11日公開)の完成披露試写会が22日、都内で行われた。映画初単独主演の女優吉田羊(年齢非公表)、共演の野村周平(24)玉木宏(38)、そして鈴木監督が舞台あいさつに立った。

 恋愛クリニック「ラブドック」を訪れる人気パティシエの剛田飛鳥役の吉田は「これまで頭が良くて仕事のできるスマートな役が圧倒的に多かったので、恋愛ものは似合わないような気恥しさがあった」。それでも「演じるうちに不器用ながらも必死に恋愛を重ねる飛鳥は人間らしく、心に正直に生きていると思って愛していきました」と話した。

 初メガホンの鈴木監督はなれない立場に監督としての「よーい、スタート!」の号令を忘れたことがあったが、吉田は「それをやってくれたからこそ、スタッフ、キャスト全員が『自分がしっかりしなければ!』と思えた。そのおかげでいい空気が作れた」と笑った。鈴木監督は「わざとです」と堂々としていた。

 飛鳥のスイーツ店で働くパティシエ花田星矢役の野村は共演者たちから「人たらし」と評されると「玉木さんの懐には最初カギがかかっていたけれど、すぐにLINEを交換してくれて、その翌日には食事に行ってくれました」。鈴木監督は「撮影3日目には(野村から)おさむと呼ばれた。脚本も『いいホンだ』とほめてくれたし、僕についても『年相応の器がある』と言ってくれた」と笑った。

 玉木が「でも、ちゃんとしているところはちゃんとしている」と野村をフォロー。吉田も「演技に対してはちゃんとしている。それが腹立つ」。野村は「世渡り上手とは僕のことです!」と胸を張った。