人気漫画「島耕作」シリーズ35周年を記念したイベント「島耕作×日本橋三越本店」が23日、都内の同店の「特別食堂 日本橋」で開かれた。夜のディナー編では、調理長の特別メニューを食べながら「島耕作」作者の弘兼憲史氏がトークショーを行った。弘兼氏は「半端ない漫画家の弘兼憲史です」とサッカーW杯ネタも織り交ぜてあいさつ。「セネガル戦必勝を願って」と乾杯した。

 弘兼氏は出世するサラリーマンの秘訣(ひけつ)について来客者に問われ「銀座のママさんに聞いたが『コメントできる。段取りができる。ものまねがうまい』というのがある」と紹介。「コメントというのは得意分野だけでなくドラマ、サッカー、電子工学、何でもアンテナを張って話せると。段取りというのは常に先、先と計画できること。ものまねというのは、いいやり方は節操なく見えても柔軟性を持って変えられる柔らかさということ」。一方で「ただ、物事を為すには狭く深くということもある」とも語った。

 日本橋三越本店の「特別食堂 日本橋」は、国の重要文化財に指定され、財界のVIPも利用するレストラン。入り口では、弘兼氏が「代表取締役会長島耕作」の名刺を配りながら、客を出迎えた。昼のランチ編では、7月にテレビドラマ化される島耕作シリーズのスピンオフ「会長 島耕作 特別編 部長 風花凛子の恋」(日本テレビ系)で主人公風花が執行役員候補ということにちなみ、製薬会社「龍角散」初の女性執行役員として活躍する福居篤子さんと弘兼氏がトークを行った。

 25日午前10時からは、島耕作35周年記念ラベルワイン「島耕作ワイン」(https://wsommelier.com/ext/shima.html)が発売される。お手軽な価格帯の「課長島耕作」ラベルから、「部長」ラベル、「取締役」ラベルと出世していき、「会長島耕作」ラベルまである。島耕作以外にも「部長中沢喜一」「馬島典子」「大町久美子」や「鈴鴨かつ子」まであり、ファン垂ぜんの記念ワインになりそうだ。弘兼氏は「近しい人が課長や部長になったら、プレゼントにもいい」と話した。