宝塚歌劇団の月組人気スター美弥(みや)るりかが6月9日付で退団することが決まり、29日、同劇団から発表された。

退団公演は、3月15日に兵庫・宝塚大劇場で開幕する次作の本拠地作「夢現無双-吉川英治原作『宮本武蔵』より-」「クルンテープ 天使の都」。同公演の東京宝塚劇場公演千秋楽をもって退団する。

この日、4月17、18日に宝塚ホテル、同21、22日に第一ホテル東京でディナーショーを行うことも決まり、発表された。

小学時代から宝塚にあこがれ、バレエを習っていた美弥は、03年入団の89期生。同期に花組トップ明日海(あすみ)りお、雪組トップ望海風斗(のぞみ・ふうと)、専科の凪七瑠海(なぎな・るうみ)らがおり、入団後は星組に配属。細身スタイルの体ながら、骨太な役作り、男役らしい色気のあるダンスでファンを魅了してきた。

12年4月に月組へ組替え。17年には、前トップ龍真咲(りゅう・まさき)の後任として、5年後輩の珠城(たまき)りょうがトップに就くと、2番手スターとして、珠城を支えてきた。

珠城の本拠地お披露目だった17年「グランドホテル」では、初演時に当時トップの涼風真世が演じたオットー役を好演。同年には「瑠璃色の刻」で大阪、東京好演にも単独初主演。ディナーショーも開くなど、月組の代表的スターの1人として活躍している。

今年は1月に宝塚バウホール「アンナ・カレーニナ」公演に主演し、新年の幕開け。同公演は今月24日が千秋楽だった。昨年末、同公演の取材時には「今年(19年)は、かなり新しい1年になると思いますね。だけど背伸びしすぎず、等身大で、自分の中の変化を感じていたい」と話していた。

退団公演の芝居「夢現無双-」では、トップ珠城演じる宮本武蔵に対する佐々木小次郎役が決まっている。