俳優佐藤浩市(58)が映画「サイレント・トーキョー And so this is Xmas」(波多野貴文監督、20年冬公開予定)に主演することが5日、分かった。

同作はドラマ「アンフェア」シリーズの原作で知られる作家秦建日子氏の最新作「And so this is Xmas」の映画化。ジョン・レノンの名曲「Happy Xmas」にインスパイアされた原作の舞台はクリスマス・イブの東京。突如発生した連続爆破テロ事件でパニックに陥る中、この事件に巻き込まれていく登場人物の思いが交錯し、複数の視点で展開されるクライムサスペンス作品だ。

佐藤は「戯曲を映像化するおもしろさと難しさがある作品です。エンターテインメント作品としての高揚感をキープしつつ、喉元にはある異物感を感じてもらう。そんな作品にするために波多野監督以下、スタッフとキャストで撮了まで走りたいと思います」とコメントした。

キャストはほか、石田ゆり子、西島秀俊、中村倫也、広瀬アリス、井之脇海、勝地涼らが名を連ねる。

石田は「登場人物のさまざまな視点で描かれる予測不能な展開に、私はこの作品に込められた人とのつながりと愛について深く考えさせられました」。西島は「クリスマスでにぎわう街並みが、一瞬にして緊張と不安に包まれてしまう。その大掛かりなフィクションの世界に、観客の皆様と深く入り込んでいきたいと思っています」。また、波多野監督は「ジョン・レノンの名曲にインスパイアされたこの原作が放つメッセージ性の強いサスペンスを映像化するにあたり、今を生きる人のさまざまな視点を通して、事件のインパクトを日常というリアリティーを保ちながら表現しつつ、壮大なエンターテインメントとして描きます」とした。

先月28日にクランクインし、東京都内を中心に現在撮影中。クランクアップは12月下旬予定。