【台湾5日=大友陽平】男性3人組ユニットw-inds.が、10年2カ月ぶりとなる台湾での単独公演を、新北市新荘体育館で行った。

これまでアジア各地でライブを開催。今回は、04年に初の海外公演を行った思い出の地で、熱狂的な4500人のファンを沸かせた。

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10年ぶりとなる再会を待ちわびた大歓声が、会場を包んだ。緒方龍一(34)が「お久しぶりです。帰ってきました!」と叫ぶと、「■回来了(おかえり)!」とファンが温かく出迎えた。

代表曲「キレイだ」「Paradox」などを次々と披露。橘慶太(34)が自己紹介でボケると、すかさず緒方が「是在哈●!(ちょっと待って)」と台湾の流行語で突っ込み、笑わせる場面も。アンコールでは最新曲「DoU」(22日発売)を世界初披露して、ファンを魅了した。

台湾では04年を皮切りに、これまで4回、単独公演を行ってきた。橘は「公演の1カ月前から並んでくれたり、上着を脱いだら歓声で肌がビリビリして、そんな感覚は初めてでした」というほど、当初から現地の熱狂的なファンに支えられてきた。

台湾での単独公演は、09年11月の同所でのライブ以来だった。昨年7月に台北・南港展覧館で開催の台湾最大級の音楽フェス「SUPER SLIPPA10」に出演し「次は単独公演」とファンに約束していた。橘は「フェスの前は、間が空いていたので不安もあった」と明かしたが、千葉涼平(35)は「不安が吹き飛ぶくらいの熱気で、その流れでこうしてライブができてうれしいです」。期待を表すかのように、4日に台北入りした際、空港で約400人のファンがお出迎え。アンコールでは「Long Road」を大合唱。「W」の人文字も作って、メンバーを感激させた。

国内での活動はもちろんだが、これからもアジア、海外にw-inds.を発信していく。橘は「もっともっと海外でライブをやっていきたい。世界の人とダンスミュージックを楽しんで、日本をどんどん飛び出していきたいです」と意気込んだ。

※■は人ベンに欠の人が小、●は口ヘンに羅

◆w-inds.(ウインズ) 橘慶太(たちばな・けいた=1985年12月16日、福岡県生まれ)千葉涼平(ちば・りょうへい=1984年11月18日、北海道生まれ)緒方龍一(おがた・りゅういち=1985年12月17日、北海道生まれ)の3人組。00年11月から都内でストリートパフォーマンスを開始し、01年3月にシングル「Forever Memories」でデビュー。同年の日本レコード大賞最優秀新人賞。NHK紅白歌合戦6回出場。17年から橘によるセルフプロデュースを本格化させ、作詞作曲編曲を手掛けている。

◆w-inds.とアジア 単独公演は、04年の台湾公演を皮切りに今回を含めて台湾で5回、上海で3回、香港で9回行っている。07年に「香港返還10周年記念ライブ」に日本のアーティストとして唯一参加。13年に国内で行われた日本とASEAN首脳夕食会でライブを行うなど活躍。台湾では日本人初の4作連続アルバムランキング1位。音楽サービス「Sportify」の楽曲総再生数のうち約6割が海外で、直近では全体の約25%が台湾で聞かれている。