東京映画記者会(日刊スポーツなど在京スポーツ紙7社の映画担当記者で構成)が主催する第63回ブルーリボン賞が、23日までに決まった。

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「浅田家!」の中野量太監督(47)が監督賞を受賞した。コスプレした家族写真で知られる写真家・浅田政志氏が、東日本大震災の津波で汚れた写真を洗浄して持ち主に返すボランティアを撮影した写真集を原案に独自の目線で脚本から作り上げた。

「発生から10年。苦しいの次…笑えるエンタメで作りたかった。難しいが絶対にやりたかった。そこを評価されたと思う」と語った。自身の「湯を沸かすほどの熱い愛」で17年に杉咲花が助演女優賞を受賞した授賞式を客席から見ており「賞はご褒美。何よりの励まし」と喜んだ。

◆ブルーリボン賞 1950年(昭25)創設。「青空のもとで取材した記者が選出する賞」が名前の由来。当初は一般紙が主催していたが61年に脱退し、67~74年の中断を経て、東京映画記者会主催で75年に再開。ペンが記者の象徴であることから、副賞はモンブランの万年筆。主演男、女優賞受賞者が、翌年の授賞式で司会を務めるのが恒例。

※第63回ブルーリボン賞授賞式は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、開催を見送ります。