歌手鈴木雅之(64)が先月27日、40周年記念となる全国ツアー「ALL TIME ROCK’N’ROLL」東京・LINE CUBE SHIBUYA公演を行い、ライブの模様を取材した。

昨年がデビュー40周年イヤーで、本来であれば全国ツアーを開催予定だったが、コロナ禍で延期になっていた。還暦を迎えて以降、ファンとも“古希ソウル”に向けて歩みを進めていくことを約束した。昨年7月にインタビューした際も、「“古希ソウル”をどういう形で届けられるのかは、この1年1年に掛かっているから、今までより、1年がものすごく重みになっている。そんな時のコロナで、もっと自分の中でその1年の積み重ねを大事にしないといけないと感じた」と話すなど、待ち望んだライブツアーだ。

鈴木自身も「リベンジツアー」と銘打った今回のツアーも中盤戦。「ラブソングの王様」は健在で、最新アルバム「ALL TIME ROCK’N’ROLL」収録曲をはじめ、デビュー曲「ランナウェイ」や「め組のひと」から、昨年、鈴木愛理(27)とコラボし、YouTubeでのミュージックビデオ再生数が3000万回を超えるなど話題の「DADDY!DADDY!DO!」などを披露。その美声でファンを酔わせた。

どんな時でも、前を向いてきた。観客数や声援が禁止されるなど制限のつく中でも「みんなが笑顔でいてくれて、新しいルールでも楽しめると証明してくれました」と心は1つだった。「音楽という心のワクチン…ラブソングを俺はずっと歌い続けていきます」。マーチン節が、さらに心に染みた渋谷の夜だった。【大友陽平】