三遊亭円楽(71)が22日、東京都墨田区の木母寺で、三遊塚を参拝し、落語界全体の興隆を願い、23日に開会式を迎える東京オリンピック(五輪)への期待も語った。

三遊塚は、落語中興の祖、三遊亭円朝が初代三遊亭円生の追悼と一門興隆を願って、1889年(明22)に建立した。昨年、第1回の参拝と追善供養が行われた。コロナ禍が終息した際には、多くのファンが集まるイベントにする構想がある。

円楽は「来年、再来年、少しずつ1歩ずつでも大きくして、1つの大きなイベントにして、三遊祭りではなく、落語祭りになるようにしたい」と話した。

東京の落語界を1つにすることが大きな目標だと語り、「『集まれ! 集まれ! 1つになれ!』と言ってる。中(仲間内)にも外にも発信していきたい」。

23日に開会式を迎える東京五輪については、新聞のラジオ、テレビ欄で見たい競技に丸を付けて楽しみにしているという。期待する競技について聞かれると、白血病での闘病をへて出場する競泳の池江璃花子選手(21)を挙げた。円楽も肺がん、脳腫瘍を経験し、現在も治療を続けていることもあり「すごいわ。俺も頑張っているけど、ああいう風には頑張れない」と涙ぐんだ。

そのほかゴルフ、野球、ソフトボール、柔道、体操と次々に興味ある競技を挙げ「復興五輪がちょっとかすんでしまったけど、そこも思い出してほしい」と話した。