天海祐希(54)が28日、東京・浅草の今戸神社で行われた主演映画「老後の資金がありません!」(前田哲監督、10月30日公開)大ヒット祈願イベントで「今が老後だと決められるまで、ぶっちぎって走りたい」と力強く口にした。

天海は劇中で、主婦の後藤篤子を演じた。節約をモットーに、家計は妻に任せきりの夫章(松重豊)の給料と自分がパートで稼いだお金をやりくりして、娘のまゆみ(新川)と息子勇人(瀬戸利樹)を育て、老後の資金をコツコツためてきたはずが、親の葬式に300万、娘の派手婚に300万がかかり大ピンチに…。草笛光子(87)演じるしゅうとめ・芳乃への仕送りさえ捻出できなくなり引き取ったものの、芳乃の浪費で、さらに資金がなくなっていく役どころだ。天海は「いつも、振り回している側の役を、多くやっているんですけど、振り回されるのも楽しかった」と笑みを浮かべた。

天海は、映画のテーマの1つの、老後について話が及ぶと「今、老後って分からない。自分が決めていいんですよね?」と草笛に問いかけた。草笛が「本当は(老後を決める年限に)ここってないの」と口にすると「何かある時に(備えて)準備するのは大事ですけど、すてきな先輩(の存在、意見)を大事にしたい」と笑みを浮かべた。

大ヒット祈願が行われた今戸神社は、招き猫の最古のゆかりの神社といわれている上、浅草七福神の福禄寿をまつる神社として知られる。草笛演じる芳乃が、夫婦で経営していた和菓子屋・和栗堂の守り神であった大きな招き猫にちなみ、イベントが行われた。

当初は20年9月公開予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて公開が1年延期された。天海は「見に来てくださる皆さんが、少しでも安心して足を運べるように1年、延期しましょうとご決断された。私も、もっともだと思いましたし、大きなスクリーンで見てもらいたかった。知ってもらう機会が増えると思った」と公開延期から今に至る思いを語った。その上で「心の底から、多くの皆さんに見ていただけますように、と祈願しました。コロナが起こって今も、まだ大変な思いをしている最中ですけど、少しでも映画を見てハッピーになって欲しい」とヒットを祈願した。