米人気ハードロックバンド、フー・ファイターズのドラマー、テイラー・ホーキンスさんが25日、急死したことが明らかになった。50歳だった。バンドがSNSで「悲劇的で早すぎる喪失に打ちのめされています」と声明を発表したが、死因など詳細は明らかにされていない。

「彼の音楽に対する精神と周囲を明るくする笑いは、私たち全員と共に永遠に生き続けていくでしょう」と追悼し、大変な時期にある家族に対するプライバシーへの配慮も求めている。地元メディアは、公演に出演するため滞在していたコロンビアの首都ボゴタのホテルの部屋で亡くなっているのが発見されたと伝えており、地元警察は死因は麻薬物質の使用に関係している可能性があると述べているという。

現在、南米ツアーを慣行中のフー・ファイターズは、20日にアルゼンチンでイベントに出演したのち、25日夜にはボゴタ、27日にはブラジルで公演を行う予定だったという。また、来月3日に米ラスベガスで開催されるグラミー賞授賞式でのパフォーマンスも予定されていた。バンドは残りの南米ツアーをキャンセルしたと伝えられている。

アラニス・モリセットのツアードラマーとして脚光を浴びたホーキンスさんは、オリジナルメンバーのドラマー、ウィリアム・ゴールドスミスが脱退したことに伴い、1997年にフー・ファイターズに加入した。

フー・ファイターズは昨年、初ノミネートでロックの殿堂入りを果たしたほか、最新アルバム「Medicine at Midnight」のレコーディングを行った邸宅で起きた呪われた事件を描くホラーコメディー映画「STUDIO 666」にメンバー全員が出演したことでも話題になっていた。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)