NHKは22日、第110作となる24年前期の連続テレビ小説が「虎に翼」に決まったと発表した。日本初の女性弁護士で、のちに裁判官となった三淵嘉子(みぶち・よしこ)がモデル。主人公の猪爪寅子(いのつめ・ともこ)役を女優伊藤沙莉(28)が務めるとこの日午前に発表していた。

伊藤の朝ドラ出演は、17年「ひよっこ」以来2度目。オーディションは行われず、NHK側から昨年末に伊藤側へオファーし、快諾したという。

「虎に翼」は日本史上初めて、法曹の世界に飛び込んだ1人の女性の実話に基づくリーガルエンターテインメントで、事件や裁判が見事に解決されていく爽快感を一緒に味わえる骨太なストーリーとなっている。昨年に、NHKよるドラ「恋せぬふたり」で向田邦子賞を受賞した吉田恵里香氏が脚本を手がける。

同日午後の制作発表会見で、伊藤は「強さも弱さも含め、表現できれば。今年芸能生活が20周年。こんなすてきなお仕事をやらせていただいてうれしい」とあいさつした。

実兄のお笑いコンビ、オズワルド伊藤俊介(33)に報告したか? との問いには「そうですよね…」と前置きし説明した。「暗黙のルールみたいなのを破ってしまって…。家族の第1リアクションがどうしても目の前で見たくて。本当に言ったら私、抹殺されるよ、みたいな感じで言われていて…。家族に『内緒だよ』って言って」とこっそり伝えたという。

家族は「総立ちで拍手してくれた」というが「兄だけ除外させていただいて。今ごろニュースで知ってると思う。まだ反応は来てませんけど。どんな反応するか楽しみ」と打ち明けた。

◆伊藤沙莉(いとう・さいり)1994年(平6)5月4日、千葉県生まれ。03年の日本テレビ系「14ヶ月~妻が子供に還っていく~」でデビュー。05年の同系「女王の教室」、14年のフジテレビ系「GTO」で、いずれもいじめっ子役を演じ、注目される。19年に「タイトル、拒絶」が東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門に出品され、個人として東京ジェムストーン賞を受賞。20年はテレビでの活躍を評価され、ギャラクシー賞テレビ部門個人賞を受賞。昨年はフジテレビ系「ミステリと言う勿れ」に出演。お笑いコンビのオズワルド伊藤俊介は実兄。血液型A。