妻夫木聡(42)が「ある男」で、第34回の「悪人」以来、2度目の最優秀主演男優賞を受賞した。「いやぁ…どうしよう、本当に何も考えてなかった。まさか、いただけるなんて思わなかった」と受賞を驚いた。

前回、最優秀主演男優賞を受賞した際は、舞台公演中で「(授賞式の)現場にいることができなくて中継で受賞することになった」と振り返った。そして「今回、こうやって実際いただくことができて、本当にうれしいです」と喜んだ。

劇中では、最優秀助演男優賞を受賞した窪田正孝(34)が演じた男の、素性や過去を探る弁護士を演じたが「人間には、いろいろな顔がある」と自分の中でふに落ちた段階で、うまくいきだしたという。

その中で、出演した13年「東京家族」、16、17、18年の「家族はつらいよ」3部作を手がけた、山田洋次監督(91)から言われた「妻夫木くん…ある、ということが大事なんだよ」という言葉を思い返した。「その言葉を頼りに、ずっと、この役を演じた。この場に存在するのを大事に、この役を演じさせていただいた。日本映画が大好き」と笑みを浮かべた。

妻夫木のほか、優秀主演男優賞は、阿部サダヲ(52=「死刑にいたる病」)大泉洋(49=「月の満ち欠け」)二宮和也(39=「ラーゲリより愛を込めて」)松坂桃李(34=「流浪の月」)が受賞した。

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