TBS系「サンデージャポン」(日曜午前9時54分)で、両親に対する自殺ほう助の罪で起訴された市川猿之助被告(47)が初公判で歌舞伎への復帰意思を示したことについて、司会を務める爆笑問題の太田光(58)や出演者が議論を繰り広げた。

裁判の中では、猿之助被告の「歌舞伎で償いたい」という供述調書が読み上げられた。

杉村太蔵は「僕はこの発言聞いた時は驚きました。2度と復帰するなとは思わないですが、ご自分が犯したことの重大性を分かっていらっしゃらないんじゃないか。どれほど歌舞伎界を傷つけたのか。これで簡単に歌舞伎の世界に戻れるとなると、歌舞伎はそういう世界なのかと世間に誤解を与えてしまうんではないか、という印象を持ちました」と話した。

太田が「歌舞伎の描くものは、人の恨みつらみ、生き死に、心中も含めて、役者は社会から外れた人間たちがたどり着いた場所であると。そう意識も幼いころからあったと思う。今までずっと続いてきた価値観は。やっぱり特殊だと思う。それを社会とマッチ、フィットさせるのか、歌舞伎は歌舞伎という価値観の中で伝統を守っていくのか。いろんな芸能の中で問われている」と言うと、杉村が重ねて、デーブ・スペクターも意見した。

杉村は「自分の週刊誌報道が出る、衝動的にご両親の自殺ほう助する、逮捕されて裁判となる…。仮にもし僕がそうなった時、再び『サンジャポで償いたい』、そんなこと自分が言うかな。その感覚はまず持てない」、デーブ・スペクターは「彼の証言の信ぴょう性は分からない。法律と司法と裁判の限界を感じた。それで復帰は考えにくい」とした。

太田は「演劇評論家でもお客さんでも、この状態でも戻ってきてほしいと考える人がいるというジャンルであることを、もう1回社会が考えなきゃいけない」と投げかけると、カズレーザーは「歌舞伎界がそれに従わなきゃいけないということではない。そこは判断が必要」とした。