中大法科大学院教授の野村修也弁護士が23日、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月~金曜午後1時55分)にコメンテーターとして出演。ダウンタウン松本人志(60)が、自身の2015年の一般女性への性的行為強要疑惑を報じた「週刊文春」を発行する文藝春秋に対し、松本個人で提訴し、所属の吉本興業の顧問弁護士を使わなかった理由を解説した。

MCの宮根誠司から「吉本興業さんの顧問弁護士の方がやると松本さんと利益相反になるんでしょうか」と問われ、野村弁護士は「(松本は)吉本興業に所属されてますから、吉本興業の顧問弁護士が松本さんを弁護するかというと、これは松本さんがもし真実でこういうことがあって、吉本興業に迷惑をかけたっていう部分がもしあると、吉本興業は将来、松本さんに対して損害賠償を起こす可能性もある」と切り出した。

続けて「そうしますと、同じ弁護士が原告被告の方を弁護することになってしまいます。それが想定される以上、受任できないのが基本ルール」と解説した。

報道をめぐっては、今月8日に吉本が「さまざまな記事と対峙(たいじ)して、裁判に注力したい」という松本の意向を受けて、松本の活動休止を発表していた。今後の裁判について代理人は「記事に記載されているような性的行為やそれらを強要した事実はなく、およそ『性加害』に該当するような事実はないということを明確に主張し立証してまいりたいと考えております」とした。

一方、文春側は同社サイトで「週刊文春」編集部のコメントを発表。「一連の記事には十分に自信を持っています。現在も新たな告発者の方々のお話をうかがい、慎重に裏付け取材をしております。提訴によって委縮することなく、今後も報じるべき事柄があれば、これまで通り報じてまいります」とした。