英王室のウィリアム皇太子(41)が20日、X(旧ツイッター)で「あまりにも多くの人が殺されている」と述べ、パレスチナ自地区ガザでの戦闘終結を訴える声明を発表した。

政治的な中立が求められる英王室の主要メンバーが、政治的な声明を出すのは異例のこと。

皇太子は声明で、「昨年10月7日の(イスラエルに対するイスラム組織)ハマスのテロ攻撃以来、中東における紛争で恐ろしい人的犠牲が出ていることに深く憂慮している。あまりに多くの人が殺されている」と述べ、「一刻も早く」戦闘を終結させるよう訴えた。また、ガザ地区の人道支援は切実に必要であると述べたほか、ハマスに拘束されている人質の解放が重要だとも強調した。

ガザ地区では、これまで2万9000人以上のパレスチナ人が紛争によって犠牲になっている。

皇太子は2018年に英上級王室メンバーとして初めてイスラエルとパレスチナ自治区を公式訪問している。

皇太子は来週、ユダヤ教礼拝施設を訪れ、反ユダヤ主義と戦う若者と面会して交流する予定だと伝えられている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)