“メタルの帝王”オジー・オズボーンさんが7月22日、亡くなった。76歳だった。
7月5日(いずれも現地時間)には、故郷の英バーミンガムのヴィラ・パークで、キャリア最後のライブ「Back To The Biginning」を行ったばかりだった。同ライブにはオズボーンさんに影響を受けたとされる世界中の豪華過ぎるミュージシャンが集結した。オズボーンさんは20年にパーキンソン病を発表するなど健康上の問題もあり、“玉座”のような椅子に座ってのパフォーマンスとなった。だが、映像を見る限り、唯一無二の声は健在のように思えた。そこからわずか17日後に訃報が世界中を駆け巡ったのだった。だからこそ驚いた。
その一方で、これはおじさん記者の勝手な推測だが、「思い残すことなく逝けたのは幸せだったのかもしれない」とも思った。
ギタリスト山本恭司(69)は「人生のエンディングをこんな素晴らしい形(バーミンガムのライブのことです)で迎えられたというのは、ある意味とても幸せだったと思います」とコメントした。「音楽は悪魔的でも、神様に愛されていた人だったんだなと」が、おじさん記者の胸に刺さった。
メタル好きなおじさん記者が、オズボーンさんの存在を知ったのは高校1年の冬だった。中学時代にドラムを始めた。「高校に行ったら絶対にバンドをやる!」と、少々的外れな目標をもっていた。先輩バンドから声をかけられ、その時の課題曲がオズボーンさんの「Mr.Clowley」とEARHTSHAKER「MORE」だった。
この時「MORE」は知っていたが、「Mr.Clowley」は知らなかった。本来ドラムを聞くべきだが、ランディ・ローズさんのギターソロに心を奪われてしまったのだった。
おじさん記者にとってオズボーンさんの魅力の1つは“超絶ギタリスト”を発掘する才能だった。ランディ・ローズさん、ジェイク・E・リー、ザック・ワイルドを発掘。自身のアルバムで起用し、世界中にその存在を広めた。
この3人に影響を受けたギタリストはプロアマ問わず、世界中に数知れないだろう。オズボーンさんがいなければ、現在のヘビーメタルは違う様相を呈していたかもしれないと、本気で思っている。
向こうで、ランディ・ローズさんやロニー・ジェームス・ディオさんとセッションをしているかもしれない。そんなことを思いながら、しばらくは「ブラック・サバス」「オジー・オズボーン」がヘビロテしそうだ。【川田和博】



