俳優松平健(54)が「暴れん坊将軍」として復活する。テレビ朝日の人気時代劇「暴れん坊将軍」が来冬、スペシャル番組として放送される。04年3月の「暴れん坊将軍スペシャル」以来、約5年ぶりに松平が当たり役で登場する。

 今回は松平演じる8代将軍徳川吉宗の仮の姿である貧乏旗本の三男坊徳田新之助が、お家騒動に巻き込まれた親友夫妻を助けるため、土佐藩(現高知県)に乗り込む。

 すでに高知ロケに参加した松平は、ブランクを感じさせない太刀さばきなどを披露した。岩場や砂浜などを動き回り、気温35度近い猛暑も吹き飛ばすほど。「昨年夏ごろにこの話を受けた。きっとまた来ると思っていた」と気合十分だ。

 78年の放送開始から831話を撮り続けた代表作で「暴れん坊将軍は自分の成長、人生をともにした分身」と公言する。今年4月にミュージカル「DRACULA~ドラキュラ伝説~」の役作りの一環として1年で8キロ減量した。「その延長で新鮮な気持ちで吉宗を演じられる。若く見られるし動きも切れているはずです」と張り切っている。前回の「暴れん坊」以降、NHK紅白歌合戦出場など活躍の場や、さまざまな役柄を演じているだけに、新たな「マツケン吉宗」にも期待がかかる。

 テレビ朝日としても復活のチャンスを狙っていた。単発特番で「吉原炎上」「徳川家康と三人の女」などの時代劇を制作、今後は「柳生一族の陰謀」の放送も予定。「時代劇は日本独自の映像文化。衰退に歯止めをかけたい」と時代劇の名作に力を入れている。