ガッキーが影絵師としてデビューした。女優で歌手の新垣結衣(20)が、27日発売のシングル「うつし絵」の完全生産限定版のジャケットの裏面に、自筆の影絵を入れたことが5日、分かった。

 タイトルの「うつし絵」に影絵の意味があることから、影絵の世界的巨匠の藤城清治氏(85)に、ジャケットの表面の制作を依頼。藤代氏は新垣が描いたイラストから独自の世界観を生み出し、新垣のシルエットや魚、水草を重ね合わせた。

 新垣は先月、都内の藤代氏のアトリエを見学した際、予定外の影絵作りに初挑戦することになり、ゾウと木を描いた。影絵の特別ジャケットは、5000枚の完全生産限定版(1000円)だ。

 新垣は07年12月の歌手デビュー以来、自筆イラストをジャケットにしている。今回も「深い海の中に差してくる一筋の光」を描き、影絵版とは別の初回限定版(1000円)の表紙にした。この2枚以外に、新垣の写真を仕様した通常版(1200円)もある。

 新垣は5月2日、福島・郡山市立美術館で開催中の「藤城清治の世界展」を訪問。藤城氏制作の影絵ジャケットの完成品を初めて見た。第一声は「あひゃひゃ、ワーオ!」とびっくり。「これ私なんですね。うれしい。興奮してあつい」。自作の影絵も展示され、「ゾウが好きなので、描きました。『木があったらもっといい』って言われて、木も描いて。こんなにすてきに仕上げてくださって…」と感無量の様子だった。

 藤城氏の約150点の作品を見て回り、創作意欲を新たにした。「自分のイメージしたものを形にしたいと、より強く思いました」。歌手、女優だけでなく、画家としても着実な成長をみせている。

 [2009年5月6日8時24分

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