東京都港区新橋4丁目の交差点で21日午前9時45分ごろ、トラックが歩行者をはねた後、バス2台、乗用車などに次々、衝突する事故が発生した。被害に遭った歩行者の中には、腕から血を流した人がいたという。また事故を起こしたトラックの運転手は、意識はあったものの両足が車に挟まれ、脱出できない状況だったという。

トラックに追突された、福島県の高速バス会社「桜交通」の運転手は「交差点で信号待ちしていて、青になったので直進したところ、交差点の真ん中の辺りで、後ろの方からドーンと、かなりの衝撃音があった」と追突当時の様子を振り返った。そして「確認したところ、バスの脇がへこんでいた。交差点の端に行って見ていたら、トラックが別なバスにぶつかっていた。(事故現場は)大変なことになっていた」と語った。

事故が発生したのは、新橋駅から南に300メートルほど離れた、国道15号(第1京浜)と都道環状2号線とが交わった交差点で、交差点沿いには日比谷神社がある。交通量は非常に多く、徒歩で行き交う人も相当数おり、付近で働いているとみられる人たちが、不安げな表情で交差点を見詰めていた。【村上幸将】