今週の日曜京都メインは古馬長距離王決定戦、天皇賞・春(G1、芝3200メートル、30日)が行われる。昨年の菊花賞馬アスクビクターモア(牡4)を管理する田村康仁調教師(60)が共同会見に臨んだ。

以下、一問一答。

-最終追い切りの狙いと手応え

田村師 先週(横山)武史くんに乗ってもらって、今までは単走でしたけど、リードホースを置いていい時計で走ってもらいましたので、武史くんとの間で今週は乗らなくていいとのことだったので、うちのいつも通りの単走という形で行きましたけどいい内容だったと思います。

-本番へ態勢は整った

田村師 先週武史に乗ってもらった時点で、あらかた出来上がっていた。

-前走を振り返って

田村師 出来はよかったと思っている。菊花賞前のセントライト記念と菊花賞の中間くらいの出来で使いましたけど、当日のパドックもよかったし、仕上げとしてはよかったと思いましたけど、結果が伴わなかった。支持に応えられなかったので申し訳なかったですけど、出来はよかったと思います。

-出来がよかった分、逆襲は十分にあると

田村師 この馬はどちらかというと休み明けで走ってくるタイプの馬ではなくて、1回たたいてからコンスタントにいい成績を収められる馬だと思っていて、実際そうだった。そこだけが少し心配だなと思っていた。セントライト記念もそれで負けた。1回使って馬体は傷んでいなかったので、いい感じに来られていると思います。

-在厩調整でメンタルの部分は

田村師 メンタルは休み明けでもすごく落ち着いていましたし、騎乗者の指示もちゃんと応えてくれた。一番心配だったのは、先週ジョッキーが乗ってけっこういい感じで動かしたので、その後テンション上がりすぎちゃうのが心配でしたが、いつもと同じ騎乗者にしたら普通にしてくれて、馬房でもよく寝ているしイライラしているところがないので、その点はいいと思います。牡の古馬のオープン馬らしいたたずまいは感じる。

-今回への思いは強い

田村師 前回は本当に競馬に参加してなかったですから。あんなことになると思ってなかったので。期待が大きかっただけに正直ショックだったので、ここは取り返したいという気持ちは強いですね。

-横山武騎手への期待は

田村師 彼はデビューした頃からダイヤモンドの原石のような光り輝くものを持っていた。強烈なそういうものを放っていたことをよく覚えていて、なかなかすごいなとずっと思っていた。それは今、証明されていると思う。彼にまた違ったビクターモアを見せてくれると思うと楽しみですね。彼はよく勉強していますしね。

-新しい京都での戦い

田村師 左回りと右回りの得意不得意は感じていない。阪神と京都は全く違うと思いますけど、新しい舞台になって古馬のステイヤーの戦いはこれが初めてなので、うちもみんなも初めて。阪神とは違った難しさをどうロスなく立ち回れるかで一流馬の戦いは変わってくると思います。

-ファンへメッセージ

田村師 前回はいい状態ですと言っていたにもかかわらず着外となってしまって、大変ご迷惑をかけたなと深く反省しています。また新たな気持ちできちっと稽古はしましたし、馬も本番が近いと分かっているにもかかわらず、こちらの指示通りに調教もできました。いろいろと自分の馬はかわいいのでいろんな欲はありますけど、やっぱり菊花賞取った馬だねと言ってもらえるような競馬には何としてもしたいなと思っています。頑張りますので応援してください。.

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