「極ウマのクラシック番付をダートもやろう」「3歳ダート3冠初年度を盛り上げたい」…、そんな思いで勝手にスタートした日刊スポーツの「ダートクラシック番付」(不定期更新)も、いよいよ第6回目の番付発表を迎えました。1冠目の羽田盃、記念すべき3冠初戦は中央の白毛馬アマンテビアンコが制覇。6月5日に控える2冠目、東京ダービー(Jpn1、2000メートル、大井)は羽田盃覇者アマンテビアンコと、東北の大器フジユージーンの回避が発表されています。混沌(こんとん)とする大一番を前に、南関東の本紙を担当する渡辺嘉朗記者(40)、牛山基康記者(52)と、中央競馬担当で“南関”を愛する舟元祐二記者(29)の3人はどう展望するのか。東京ダービー直前に第6回目の「番付編成会議」を開きました。
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舟元 羽田盃を制したアマンテビアンコ、そして東北の雄フジユージーンの回避。とても残念です。
渡辺 今年は初年度。さまざまな要因があると思うけど、中央、地方で離脱する馬がいて、序列をつける難しさに拍車がかかっていると思います。
牛山 東京ダービーを勝った馬が日本一強い馬。そう信じたいところ。
舟元 回避馬が出るのは、仕方がないです。競馬は馬の健康状態が整ってこそですから。ただ、アマンテビアンコは番付から外すことはできません。1冠目を勝っていますし、当初は2冠制覇の目標を掲げていました。横綱のままで問題ないと思います。
渡辺・牛山 そこは異議なし。
舟元 東京ダービーで新たなスターホースが誕生して、「休場中の横綱アマンテビアンコに挑戦状をたたきつける」…、みたいな構図になれば、むしろ先々が面白くなりますよ。
牛山 そのアマンテビアンコの回避によって、中央馬ではユニコーンS2着のサトノエピックが繰り上がる。
舟元 怖い1頭ですね。
渡辺 ユニコーンSの勝ち馬ラムジェットとともに注目だね。サトノエピックは地方の砂に対する適性は未知数だけど、芝で2000メートルを使っているし、面白さはメンバー1かもしれない。
舟元 ラムジェットは祖母が砂の名牝ラヴェリータ。「ジャパン・ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー」のポイント順でケンタッキーダービーに出られなかったのは残念だけど、この馬の存在で東京ダービーは間違いなくハイレベルになったと思います。
牛山 高知からはシンメデージーが参戦するね。
舟元 園田の西日本クラシックを勝った馬で、無敗の6連勝。
渡辺 1300~1400メートルを使っていた馬だけど、その前走で1870メートルをこなした。勝ちっぷりも良かったし、大井の2000メートルでも楽しみ。
牛山 高知優駿ではなく、こっちに来てくれる。他地区からの挑戦がゼロではないのは、うれしい。
渡辺 南関本紙担当としても、他地区所属の馬が出てきてほしいという気持ちはありました。
舟元 地元というか、南関馬で注目馬はいかがですか。
渡辺 俺はフロインフォッサルだね。雲取賞5着、羽田盃3着と中央勢と戦ってきている。鞍上の本田正重騎手が「まだこれからの馬」という期待を持っているし、距離は2000メートルでも問題なさそう。
牛山 羽田盃7着のティントレットは東京ダービーでの巻き返しを期しているけど、羽田盃6着のマッシャーブルムは短距離に路線変更とのこと。兵庫CSを使ったギガースとクルマトラサンもレース後に次は若潮スプリントの予定とのことだったからね。南関の個人的な注目馬を挙げるとすれば、トライアル組からマコトロクサノホコかな。日刊スポーツ賞東京湾Cの勝ちっぷりが良かったし、どんな競馬でもできそう。
舟元 ありがとうございます。メンバーを見ると、中央、南関、高知と、羽田盃に比べれば、“全日本”な構成になってきましたね。楽しみになってきました。
牛山 南関のダテノショウグン、サントノーレが羽田盃に出走できなくなったときはちょっと心配になったけど、他地区からも来てくれるなら東京ダービー当日は間違いなく盛り上がるはずだよ。
舟元 前にも言った通り、ダート3冠はここから面白くなる。それを体現してくれています。3冠目には、“あの馬”が出てくる可能性も聞こえてきました。
渡辺 ケンタッキーダービー3着のあの馬だね。
牛山 フォーエバーヤング。本当にジャパンダートクラシック(Jpn1、ダート2000メートル、10月2日)に出走してきたら、大井競馬場、ものすごい人になるんじゃないかな。
舟元 国内の3冠に参戦する馬を優先する方針の番付で、フォーエバーヤングは「海外巡業(遠征)中」ということで、このダートクラシック番付では第3回から名前を外すことになったのですが、第1回と第2回の発表では横綱だった馬です。3冠目に出走することが具体的に決まったら…。
渡辺 確定ではないみたいだけど、矢作師の「日本のファンにあの馬を見せたい」という言葉はすごくうれしいし、ワクワクする。当然、再入幕だよ。ただ、それは東京ダービーが終わってからまた考えることにしよう。
牛山 まずは東京ダービー。
舟元 中央、地方、海外…、ダート競走のスケールの大きさを感じながら、この3冠競走へ向けた取材を頑張っていきます。
◆舟元祐二(ふなもと・ゆうじ)1994年(平6)6月6日、神奈川県生まれ。兄がやっていた競馬ゲームを見て競馬に興味を持ち、実家が南関東競馬の川崎競馬場の近くにあることから、足しげく通うように。そのため競馬といえばダートが基本だと思っていた。日本酒好き。生粋の南関ファン。趣味は読書と神社めぐり(先日は羽田の穴守稲荷を取材)。20年4月に入社し、21年2月から中央競馬担当。
◆渡辺嘉朗(わたなべ・よしろう)1984年(昭59)5月24日、東京都生まれ。たまたまテレビで見ていた96年春の天皇賞で、サクラローレルに心奪われ競馬好きに。20代の頃はアルバイトと競馬場を往復する日々だった。16年から南関東競馬本紙予想担当。ヒモ抜け恐怖症のため単複派。愛称「ナベちゃん」。
◆牛山基康(うしやま・もとやす)1972年(昭47)2月5日、東京都生まれ。92年から日刊スポーツで編集補助アルバイト。暇さえあれば中央、地方を問わず競馬場に。96年から岩手競馬の専門紙で主に編集を担当。18年から南関東4競馬の現場記者。韓国旅行で出会った韓国競馬にどっぷりはまり、日刊スポーツ紙面や雑誌等でマニアックな情報を提供している。愛称「うっしー」。
※不定期更新

