この夏は飛躍の旅だ! ヤマニンアルリフラ(牡4、斉藤崇)が1番人気に応えて重賞初挑戦で初制覇を飾った。勝ち時計は1分7秒8。団野大成騎手(25=斉藤崇)は今年のJRA重賞初勝利。師匠・斉藤崇史調教師(42)の管理馬では23年福島牝馬S(ステラリア)以来3度目の重賞タイトルとなった。今後は馬の状態次第だが、サマースプリントシリーズ第4戦のCBC賞(G3、芝1200メートル、8月10日=中京)が視野に入る。

   ◇   ◇   ◇

厳しい日差しに芦毛の馬体を輝かせた。灼熱(しゃくねつ)の小倉ターフをヤマニンアルリフラが力強く駆け抜けた。鞍上の団野騎手は左拳を握りしめ、検量室前でガッツポーズ。「具合も良かったですし、自信を持って乗りました」と目を細めた。

迫力満点の競馬だった。道中は密集した馬群の真ん中をリズム良く追走。4角では、うなるような手応えで好位勢の直後まで進出すると、他馬の間を縫ってダイナミックに抜け出した。「ある程度、思っていた通りの競馬ができましたし、良かったと思います。直線で前が開いた時には、突き抜けるなという感じでした」。重賞初挑戦を忘れさせる堂々とした競馬だった。

鞍上は、師匠・斉藤崇師への感謝を手綱に込めた。19年3月のデビュー以来、この北九州記念が403回目のタッグ。平日は毎日、自厩舎の調教に騎乗し、アルリフラとも普段からコンタクトを重ねてきた。思い通りにいかない競馬もあったが、常日頃から「お世話になっている斉藤先生の馬で重賞、G1を勝ちたいです」と口にしてきた。そんな思いを胸に挑んだ一戦で、約2年2カ月ぶり3度目となる自厩舎の馬での重賞V。「先生の馬で重賞を勝てて、本当にうれしいです」と笑顔で汗を拭った。

アルリフラは2勝クラスから3連勝。勢いそのままに次のステージへ向かう。「この中間も体が大きくなり、どっしりしたと感じていました。まだ4歳ですし、まだまだ良くなると思います」と斉藤崇師。若き鞍上と伸び盛りの4歳牡馬が、サマーシリーズのチャンピオンへと駆け上がる。【藤本真育】

◆ヤマニンアルリフラ ▽父 イスラボニータ ▽母 ヤマニンパピオネ(スウェプトオーヴァーボード)▽牡4▽馬主 土井肇▽調教師 斉藤崇史(栗東)▽生産者 錦岡牧場(北海道新冠町)▽戦績 13戦4勝▽総獲得賞金 1億399万5000円▽馬名の由来 冠名+旅(アラビア語)