右大腿(だいたい)骨を骨折していたことが判明し、残るシーズンの全休が発表されたR・ムーア騎手が務めた“クールモア”とA・オブライエン厩舎の臨時主戦にC・スミヨン騎手が指名されました。

ダラカニとザルカヴァで凱旋門賞に優勝しているスミヨン騎手は22年のシーズンを最後にアガ・カーンスタッドとの契約を終えて以降はフリーとして騎乗。ムーア騎手に負けず劣らずの勝負強さが買われて近年はムーア騎手の不在時や、オブライエン厩舎から力量が拮抗(きっこう)する複数の馬が出走するときに騎乗リクエストを受けて、ロスアンゼルスやカミーユピサロをG1勝利に導き、直近では“クールモア”と近しい関係にあるディエゴヴェラスケスでG1ジャックルマロワ賞を制しました。

オブライエン厩舎には今年のG1英ダービーをランボーンで逃げ切ったW・ローダン騎手がセカンド騎手として所属していますが、ローダン騎手もムチの過剰使用で今月9日から18日まで騎乗停止処分(異議申し立て中)を受けていて身動きがとれない状況。スミヨン騎手の起用はあうんの呼吸で決まったようです。

直近では7日に行われる凱旋門賞の3つの前哨戦(G1ヴェルメイユ賞、G2フォワ賞、G2ニエル賞)、同日のG1ムーランドロンシャン賞(日本で馬券発売)、翌週13日のG1英セントレジャー、14日にはG1愛チャンピオンS(日本で馬券発売)と厩舎の注目馬が参戦する重賞が続き、スミヨン騎手の大車輪の活躍が期待されています。

オブライエン師は注目される凱旋門賞について「(3歳牝馬のツートップとなる)ミニーホークとワール、古馬から昨年3着馬ロスアンゼルスを参戦させたい」とコメントしています。

ミニーホークとワールは6月のG1英オークスで対戦して、その時はミニーホークがワールに首差で優勝していますが、再戦となるG1ヴェルメイユ賞で勝った方が主戦のスミヨン騎手とともに大一番に向かうものとみられています。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)