熱い絆でつかんだ重賞制覇だ-。8番人気アウダーシア(牡、手塚久)が大外から差し切り、未勝利からの連勝で重賞初制覇を飾った。勝ちタイムは02年タニノギムレットの数字を0秒9更新する1分46秒0のレースレコード。前日のアネモネSに続いて、津村騎手と手塚久厩舎のコンビがクラシックのトライアルを制した。2着アスクエジンバラ(牡、福永)、3着アクロフェイズ(牡、奥村豊)の3頭が皐月賞への優先出走権をつかんだ。

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豪快に、大外一気。決めたのはアウダーシアと津村騎手だ。初コンビの人馬はリズム重視で後方から。「持ち味の長くいい脚を存分に使わせたいと思って」と、3~4角の中間から外を進出し、ゴール前で差し切った。鞍上は「スローの切れ味勝負より速い時計にも対応できる馬。その辺も向いたかな」と振り返った。

やんちゃな男の子だ。レース後の口取り写真では、尻っぱねを見せてラチを蹴るなど周囲をヒヤヒヤさせた。体力は底知れないが、手塚久師は「レースでも出して行くとかかるし、油断できないところはある」と物おじしない精神面を分析。また肉体面でも「頭も高いし、背中から腰にかけてパンとしていない」と成長の余地を残す。

その中で重賞制覇は、絶好調の騎手×厩舎の力だろう。師が「津村騎手のおかげです」と賛辞を送れば「調教を手伝うようになって、いろんなオープン馬とコンタクトを取って勉強にさせてもらって身になっている。助けてもらってます」と騎手。毎週水曜は1番に手塚久厩舎の調教へまたがり、研さんを積んできた。鞍上は今年早くも自身最多タイに並ぶ重賞4勝目(中山金杯カラマティアノス、フェアリーSブラックチャリス、共同通信杯リアライズシリウス)。好調の要因は日頃のひたむきな努力にあった。

今後は権利を獲得した大舞台も含め、馬の状態を見て検討される。今春の活躍も見たいが「秋に向けてもっと良くなりそう」と津村騎手。G1・2着2回の母リリーノーブルが成し得なかったビッグタイトルへ。頼もしい陣営がいるなら、何にも恐れることはない。馬名の通り大胆不敵に突き進む。【深田雄智】

アウダーシア▽父 キズナ▽母 リリーノーブル(ルーラーシップ)▽牡3▽馬主 (有)サンデーレーシング▽調教師 手塚貴久(美浦)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 4戦2勝▽総獲得賞金 6622万円▽馬名の由来 大胆不敵(西)