大谷翔平投手(29)と山本由伸投手(25)が今季から名門ドジャースに加わった。世界一を目指し、共闘する仲間たちを紹介する。
打者大谷とドジャース最強打線の中核を担うキーマンが、ムーキー・ベッツ外野手(31)だ。昨季は77試合、右翼手として先発出場したが、二塁手や遊撃手としてもプレーし、万能ぶりを発揮。打率3割7厘、39本塁打、107打点で、ユーティリティープレーヤーでありながら、メジャー屈指の打力も健在だ。14年にレッドソックスでデビューし、20年シーズンからド軍に移籍。今季がメジャー11年目で32歳となる。
ア・リーグMVPを獲得した18年には、投手大谷との初対戦で強烈な印象を与えた。4月17日のエンゼルス戦、開始直後の先頭打者で、カウント3-2からの7球目を左中間スタンドに運んだ。決め球はストライクゾーンからやや外れた低めの直球。甘いボールではなく、むしろ厳しいコースの速球を捉えた。
1年目を終えた当時の大谷は、最も印象に残っている打者としてベッツを挙げた。さらに、昨季のオールスターでも「ライトを守ったり、セカンドを守ったり、ショートを守ったり。高いレベルでオールラウンドにこなせる選手はいない。見ててすごい」とコメント。万能かつ世界トップクラスのパフォーマンスに目を丸くした。
一方で、ベッツも大谷の能力の高さに敬意を表している。「素晴らしい選手であり、かつて見たことがないような選手。毎年、投打の全てにおいてよくなっている。全てで優れているから、彼は野球界でベストプレーヤーの1人なんだ」と称賛。昨シーズン終盤の9月下旬には「勝つための手助けになってくれると思うし、非常にナイスガイだと聞いている。彼と一緒にプレーしてみたいね」と話し、大谷のドジャース移籍を望んでいた。
両選手には共通点もある。ともに最高峰のリーグでMVP獲得を経験しながら、野球少年のように純粋に、うまくなるための努力を続けている。ド軍のチーム関係者によれば、ベッツは同僚とベンチで会話を楽しんでいる時も野球の話題で持ちきりだという。
ボウリングではパーフェクトゲームを達成するほどの腕前だ。バスケットボールも得意で身体能力の高さも群を抜いているが、野球を極めるために向上心は絶えない。昨季、39本塁打はキャリアハイ。一昨年は35本塁打で、ここ数年で長打力が増している。ワールドシリーズ制覇を2度経験し、30歳を過ぎても進化を続けるベテラン打者。大谷とともに世界一へ-。3度目の頂点を目指す。【斎藤庸裕】
◆スプリントスピード 1秒に何フィート移動したかを表す走力。2つの進塁時などに採用される。タイムはシーズン上位2/3を平均。
◆バレル% 打球の初速が98マイル(約157・7キロ)以上、打球角度26~30度で打球を放った時を基準(速度が上がれば角度も広がる)とした指標で、統計によると打率5割以上、長打率1・500以上になる確率が高い。このバレルで打つ確率を%で表したのがバレル%。データは昨季。
◆ムーキー・ベッツ 1992年10月7日、米国テネシー州ナッシュビル生まれ。11年にドラフト5巡目でレッドソックスに指名され、14年6月29日のヤンキース戦でデビュー。18年に首位打者とMVPを獲得し、20年シーズンからドジャースに移籍した。移籍後に内野手(主に二塁)としても起用され、複数ポジションをこなす。175センチ、81キロ。右投げ右打ち。今季年俸2500万ドル(約36億2500万円)。








