福岡県高野連は25日、福岡市内で新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった夏の全国高校野球選手権大会の代替となる福岡県独自の大会を中止することを発表した。

春季大会の中止以降、18リットル缶7つ分の消毒液の確保や感染防止マニュアル作成など夏へ向けて準備を進めてきた。だが代替大会開催にあたり、まだ移動や競技を通した感染リスクなどが残り、ここ1、2月では解決できない課題も多いことから、全国初となる中止が常任理事会で決定した。3時間の会議を経て全会一致で決まったという。この日午前中、決定事項は各校に通知された。

これにより、8月末まで同高野連主催の大会はすべて中止となる。9月以降については、状況を見極めながら再協議の上で決定される。ただ各学校や行政などの判断が必要になるが、練習試合への3年生の参加は可能だ。

同高野連の土田秀夫会長(59)は苦渋の決断に「3年生は甲子園がなくなり、地方大会もなくなり、代替大会もなくなった。本当に申し訳ない気持ちがいっぱい」と唇をかんだ。