オリックス中島裕之内野手(32)が絶好調モード突入だ。5番一塁で出場した中日戦。オープン戦12試合目で初タイムリーを含む初猛打賞。3年ぶりの日本野球への感覚のズレもあってか、ヒットが出ても1本ずつ。ここ3試合は無安打だったが、開幕直前で逆算調整を決めてきた。
「ボール球なら見逃せば1点入る。どんな球が来るか分からなかったけど、状況を見てしっかり打てた」
手応えの1本は7回の2点打だ。左安と一安で初マルチを決めて迎えた第4打席。2死満塁、フルカウント、相手は初対戦の祖父江。力の入る条件でも、頭は冷静。見極めとコンパクトスイングを意識しながら、外角142キロの真っすぐを中前にはじき返した。
森脇監督も真骨頂を見たとばかりに絶賛した。「あの状況でああいうヒットを打てる。非常に内容の濃い打席だった」。打率も2割9分6厘まで上昇。比嘉が開幕アウトで、岸田も左脇腹を痛めて厳しい状況に陥るなど投手陣に故障者が続出している現状だけに、ポイントゲッターが調子を上げるのは頼もしい限りだ。
ヒントは師匠がくれたのかもしれない。試合前練習中、西武時代の打撃コーチで中日の臨時コーチを務める土井正博氏と再会。「バッティング見とくわ」と言ってもらい、敵チームながら助言をもらえる機会があった。「言える話はないですよ」。思わず苦笑したが、「この日の結果につながった?」の問いには、「そうですね」とにっこり。金言も大いに生きたようだ。
「(開幕まで)あと4試合なので上げていかないとね」。表情を引き締め、帰りのバスに乗り込んだ。満足はしていない。もっと鋭角にバットを研ぎ、3月27日を迎える。【松井清員】



